米8月CPIは1年半ぶり低下、FOMC前にディスインフレ懸念再燃 --- 安田 佐和子

2014年09月18日 09:16

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米8月消費者物価指数(CPI)は、前月比0.2%の低下なり市場予想の±0%より弱い結果となった。前月の0.1%を含め前月比プラスを維持していたものの、2013年3月以来のマイナスに落ち込んでいる。エネルギーが2.6%と2ヵ月連続でマイナスへ沈み、伸びを抑えた。一方で、食品・飲料は2ヵ月連続で0.3%の上昇となる。CPIは前年比で1.7%の上昇。2012年10月以来の高水準だった6月の2.1%、および7月の2.0%から鈍化した。


CPIコアは前月比±0%と、市場予想の0.2%より弱い結果となった。前月の0.1%も下回り、四捨五入前では0.01%と2010年1月以来で最低の伸びにとどまる。航空運賃がマレ—シア航空機撃墜事件などを背景に7月の5.6%に続き4.7%の低下を示し、コアCPIを押し下げた。ガソリン価格の下押しもあって、輸送が1.5%の低下と前月の0.3%より下げ幅を拡大。中古車も0.3%と弱い。パソコンもマイナス基調を維持し、1.3%の低下と足元で最大の落ち込みをみせた。娯楽も0.4%と、2ヵ月連続で低下。服飾は新学期を控えた値引きセールの影響かプラス基調を3ヵ月で止め、0.2%低下している。医療費は±0%と、足元の上昇トレンドを一服させた。一方で、シェアの大きい帰属家賃は前月の0.3%の上昇から、今回は0.2%へ伸びを縮めた。住宅も0.1%の上昇と、前月の0.2%を下回った。CPIコアの前年比は1.7%と、市場予想の1.9%および7月の2.0%を下回った。

BNPパリバのローラ・ロスナ—米エコノミストは、結果を受け「コア・消費財は0.08%の低下と2ヵ月連続でマイナスだったほか、コア・サービス財は0.05%の上昇にとどまる」と指摘。さらに「帰属家賃・家賃を除くCPIも0.14%の低下していた」とあって、ディスインフレの再燃を呼び起こす内容だったと懸念を示した。その上で「早期の利上げを求める米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーの主張が通りづらくなった」とし、「インフレ見通しはもはや『均衡』ではないと解釈され、物価への慎重姿勢を正当化する」とまとめた。

(カバー写真:CNN Money)


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2014年9月17日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。

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