だから不動産投資は面白い?

2014年09月25日 03:11

オリンピック招致の影響でしょうか、今年は不動産投資の営業電話が増えました。「ここだけの話ですけどね、〇〇で美味しい物件があります」「流動性が高くて利回りの良い物件がありますよ」。景気の良い言葉が並びます。

仮に確実に儲かる物件があった場合、それが一般に出回ることは理論的に考え難いと思います。見ず知らずの第三者が美味しい情報に有りつけるほど甘くはないからです。もし本当にそのように美味しい物件があるなら、私なら他人には紹介せずに自分で購入するでしょう。


不動産投資に関する様々な情報が飛び交っていますが、不動産投資とは資産運用のための投資です。適正価格で購入し綿密なシミュレーションをすることでリスクを減らしながら中長期的に安定収入を得ることが本来の目的です。

●業者のトークは精査する

特に最近は様々な考え方の不動産投資の書籍が発売されています。まず確実に儲かる不動産投資など存在しません。「自己資金ゼロではじめる不動産投資」「誰でもできる金持ち父さん方式」etc、このような日々使われている不動産投資の営業トークの中身についても精査したほうが良いでしょう。

例えば新築2000万円のワンルームマンションを利回り5%で5年運用すれば500万円の利益が出ます。ワンルームマンションリスクを語る人の多くは、2000万円で購入した物件が、実際には2000万円では売れないことを問題視します。そして実入りが少ないのでリスクだといいます。2000万円で売れないわけだから、このケースであれば500万円の利益は得られないと。

そのような業者に限って、マンション一棟買いを勧めてきます。「いまなら頭金なしでいけますよ」「都銀ではなく地銀や信金でローンを組む算段を立てましょう」。更新にともなう空室想定率や、地価下落が大きい地域での家賃下落のシミュレーションなどをまったく考慮せず、実入りばかりに注目してリスクが高いことを伝えません。短期保有によるキャピタルゲインを狙う発言も要注意です。短期で稼げる物件のほうが遥かに少ないように思います。

●リスクの伴わない投資は存在しない

不動産は景気の影響を受けやすいので、景気の将来的な予測もしながら先読みをしなくてはいけません。最近であればオリンピック招致の影響もあり、湾岸エリアは建設ラッシュです。湾岸エリアの物件を探している人も多いと思います。

ですが懸念材料もあります。まず供給過剰になった場合です。現在の建設ラッシュの状況から、供給過剰になることが推測できます。供給が過剰になれば売れ残る物件が発生します。売れ残った物件が投げ売りされたら、価格の下落を引き起こします。このようなシミュレーションをしておく必要性があります。

湾岸エリアで投資をしたいと思うなら、築地市場移転の発表、船の科学館が閉鎖になった2010年くらいから目星をつけておく必要性がありました。当時はオリンピック招致の実現はしていませんし、カジノも話題になっては頓挫している時期でしたから目星をつけることは容易ではなかったはずですが。

不動産投資に正解はありません。投資シミュレーションにあたって一般の方は入手できる情報に限界が生じます。そのためにも、パートナーである専門家との関係性を構築して、質の高い情報を入手できるルートの確保が必要です。

尾藤克之
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尾藤 克之
コラムニスト/経営コンサルタント

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