風水は学問である?大卒、修士の資格も取得可能です!

2015年03月17日 00:12

いまや風水は市民権を得つつあります。風水を利用する考えは、私たちの日常やビジネス社会でも浸透しています。ところが、日本で知られている風水の多くは間違っていると、台湾で実業家として活動している龍羽ワタナベ氏(以下、龍羽)は警鐘をならしています。

今回は、
・風水の歴史観について
・風水を学問として考える意味について
・日常に感謝する意味について
以上の3つのポイントを中心に聞いてみました。

●風水の歴史観について

—日本でも風水は市民権を得ています。インテリアや持ち物、金運、仕事運、人間関係の改善にいたるまで風水を利用する考えは浸透しているように思います。

龍羽 日本に伝わっている風水は、占い的要素が入ったものが主流になっていますが、実は大きな間違いです。風水は本来、国を建設する際の場所を決めるための術とされ広まってきたものです。王様や皇帝、役人が学ぶ学問の一つであり高貴な教えでした。それが庶民の間にも広まって一般的なものとして解釈されるようになりました。風水の意味は、自然のなかで暮らすための知恵と称されることもあります。

晋代(4世紀頃)の郭璞(かくはく)が書き著した「葬書」に次のような一文があります。「気は風に乗ずれば散じ、水に界てられれば即ち止まる 。古人はこれを聚めて散ぜしめず、これを行いて止めるあり。ゆえに、これを風水という。」(葬書郭璞)風水とは、今から約4000年前に中国で発祥した、「気」の力を利用した教えです。衣食住のすべてを気の力を借りて開いていくための学問なのです。ですから、中国や台湾での風水の歴史は非常に長く、日本の解釈とは全く異なるものなのです。

—具体的にはどの辺りの解釈が異なるのでしょうか?

龍羽 風水は、中国で発祥した後に、アジア各地に伝来した学問です。古来、風水は、軍学として発展し、また、良い土地を探しだして、その上に家やお墓、大きくは都市を建てるために使われてきました。日本でも、推古朝(602年頃)に伝来し、平安京をはじめとする都づくりに用いられたと伝えられています。中国や台湾では、風水は国学として政(まつりごと)に用いられ、発展してきました。儒教が盛んになると、実際的に生活に用いるための風水が体系化し戦乱の中を生き抜くための学問として位置づけられたのです。より良い人生を送るために、生活に密着した学問としての地位を築いていきました。

●風水を学問として考える意味について

—学問として位置づけられている具体的なエピソードがあれば教えてください。

龍羽 学問として位置づけられている証拠として、いくつか大学が存在しており風水専門のカリキュラムが用意されています。東方易理哲學教育研究會の付属である、東方易經大學の風水専門課程修了者は、提携している北京人文大学(武学院)の大学の修了に変えることもできます。コースは大学と修士の2つが用意されています。中国のマカオにある澳門城市大学でも同様に風水専門課程が用意されており、修了者は大学卒業と同等の学位を得ることが可能です。

他に、風水専門の学科がある大学としては、易經大學風水學院の易經風水課程、台北芸術大學の風水研究課程、雲林科技大學の易經羅盤研究、台湾大學《易經》解讀、東吳大學推廣部の中國文學系-周易、東海大學推廣部哲學碩士學分班の周易生命倫理與境遇管理課程などがあり、その数は年々増加傾向にあります。風水ブームの世界的な広まりもあり、今後は国内のみならず海外からの留学生を受け入れる大学が増加してくるものと思われます。

また、課程を修了した風水師には、多くの政治家や実業家の「お抱え風水師」として活躍する道が開かれています。中国人や台湾人は信心深いことや、専用の風水師を抱えていることが社会的ステータスとして認知されています。欧米諸国や日本でも、社会的ステータスが高い人は、個人のメンターを抱えていることがありますが同じような理由だと思います。

<参考>風水を学問として学ぶことができる主要大学一覧
東方易經大學
澳門城市大学
易經大學風水學院易經風水課程
台北芸術大學風水研究課程
雲林科技大學易經羅盤研究
台湾大學《易經》解讀
東吳大學推廣部中國文學系周易
東海大學推廣部哲學碩士學分班周易生命倫理與境遇管理課程

●日常に感謝する意味について

—日本では学問としてではなく「占い的な位置づけ」で考えていることが多いのではないかと思います。

龍羽 風水は華僑の教えです。人生に良い運気をもたらす学問ですから正しい理解をしていただきたいと思います。長い歴史の中で蓄積された、生きるための教えであり人生訓です。日本では、長財布を持ったらお金持ちになるとか、黄色が金色の財布を使うと良いとか、1年に1回買い換えると良いとか、財布や持ち物を擬人化したり統一する人がいますが、中国や台湾ではあり得ない光景です。

そんなことよりも、日頃から両親に感謝し、先祖に感謝し、仏壇に手を合わせてお墓参りを欠かさないようにしてください。両親を敬い先祖のために祈ることは、生活の安泰を意味します。私は現在、台湾で飲食店2店舗、占い館、出版社も経営しており、実業家として活動をしていますが、これは先祖を大切にする華僑の教えがあったからだと考えています。

—本日はありがとうございました。

経営コンサルタント
尾藤克之 
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尾藤 克之
コラムニスト/経営コンサルタント

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