プライバシーに関する権利と保護

2015年05月24日 17:40

 IoTとかビッグデータに関する議論では、個人情報とプライバシー保護が避けて通れない。今週、UCSDで行われたパネルディスカッションでも、プライバシーの保護が話題になった。しかし、議論はブライバシーを如何に保護するかという視点のみで、プライバシーのコントロール権や情報価値の分配についての言及は見られなかった。


 ブライバシーの議論では、未だに個人特定情報だけが個人情報だと思っている人が多いという問題もある。幸いに、個人を特定出来るかどうかに関わらず、個人が生成、または個人に帰属する情報は、個人情報(プライバシー)なんだというのは、著名な先生達(プライバシーフリーク?)の活躍で、徐々に認識されつつある。

 それでも、その個人情報をどう扱うかという話のときに、個人情報を保護するという議論に終始しているのが私としては残念でならない。保護するべきは個人情報そのものだけではなくて、個人情報のコントロール権と所有権も含めた権利ではないだろうか?

 例えば、私の毎日の位置情報という個人情報は、私が生成した情報であり、その所有権は間違いなく私にある。そして、それを私の知らないところで漏えいしてしまうことは、当然ながら望まないし、保護されるべきだ。でも、果たしてそれだけで、十分だろうか?

 もし、私が何かの目的のために、積極的に位置情報を公開や共有したいとしたら、公開や共有を許可する権利も、私は維持したいし、自由に行使したい。

 だから、個人情報については、情報の保護というよりは、このコントロール権を保護するにはどうしたらよいかという議論を期待したい。

 また、もし私の生成する個人情報が、なんらかの形で他の財に転換されるのであれば、その転換された財に対して、適切な範囲で財の配分を得ることも期待したい。
 巷にある購買履歴や移動履歴などでは、
「あなたの個人情報をこういう目的で使いますから許可してください、ついては、その目的以外には使われないように保護します。」
というところに留まっている。
 
 でも、私から言わせれば、それを許可するのはいいけど、あなたはそれで何らかの益を得るんだったら、その一部を私に還元してよと思うのだ。もちろん、ポイントカードのように、もともとがサービス還元目的な仕組みであるならまだしも、交通カードのようにポイントが目的ではない場合には、特にこのことは重要ではないだろうか?

 さらに言えば、最初に示された目的に対して、異なる目的が後から追加されるなら、その際には還元されるべき価値も変わるべきだろう。

 これには、個人情報の所有権の明確化という議論を期待してる。

以上を合わせると、ブラシバシー情報に対して、著作権に近い議論が必要なのではないだろうか?

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