仕事で数学を役立てるには!?

2015年06月15日 05:00

「数学は役に立つのか、どこで使うのか?」、このような素朴な疑問をもっている人は多いことでしょう。フリーアナウンサーとして活躍している、篠崎菜穂子氏(以下、篠崎)は、数学検定第1級、中高数学教員免許を取得しているため教鞭をとった経験があります。「はたらく数学」(日本実業出版社)は篠崎の著書であり、公益財団法人日本数学検定協会が監修したユニークなビジネス書として注目されています。

●実は数学が苦手だった

—本書を書こうと思ったきっかけを教えてください。

篠崎 私は中学・高校で数学の教鞭をとっていた時期があります。その後、受験生を応援するラジオ番組のアシスタントになったことでアナウンサーに転身しました。アナウンサーという仕事上、多くの方と接する機会がありますが、数学に苦手意識を感じている方が多いことに気がつきました。因数分解や三角関数、微分積分が実際に社会の中でどのように役立っているのか、自分の仕事や生活でどのように役立っているのか理解できれば「数学って意外と身の回りで使われているんだな」と感じてもらえると思いました。

—篠崎さんは昔から数学が得意だったのですね?

篠崎 私は数学科を出ていますが、飛びぬけて数学ができたわけでもセンスがあったわけでもありません。白状すると中学2年生のときには学年で下から2番目の成績でした。センスがなくても中学・高校の数学は努力次第で克服できます。得意でなくてもあきらめなければ大丈夫です。

●「茹でたパスタ」を食べたい

—簡単に使えるケースがあれば教えてください。

篠崎 仕事の帰りが遅いご主人のために帰宅時間に合わせて温かい夕食が出せたら最高ですよね。主婦のA子さんは、今夜の夕食をご主人の好物であるミートソーススパゲティに決めました。そんなときに、あと30分で帰ってくるとの電話がありました。早速準備にとりかかります。パスタを茹でてソースを作りはじめました。ところがソースを作るのに時間がかかりパスタを茹で過ぎたようです。パスタもソースもほぼ同時に出来上がる方法はないかなと考えるA子さん。こんな時にはPERT(パート)法が役立ちます。PERT法は、仕事の各工程の関連性を図に表して作業時間を見積もって効率化を探る方法です。図に表すとこのようになります。

150614_1857_001

ここに、パスタ作りの工程とかかる時間、工程の順序をPERT図に当てはめていきます。これを見ると、全工程を終えるためには最短でも28分かかることがわかります。ソースを作るのに時間がかかってしまうと、パスタを茹で過ぎてしまうのです。

150614_1857_002

PERT法はブーズ・アレン・ハミルトンが1958年、アメリカ国防総省からの委託で発明した手法です。複雑な工程を単純化できるためプロジェクトに必要なタスクを分析する手法としても知られています。仕事が思うように進まない時に活用すれば解決策を導き出す有効な手段になるかも知れません。ちなみに、PERT法は、就職試験で使われる適正試験のSPI2の数学範囲にも含まれています。この機会にもっと数学に関心をもっていただければ幸いです。

—ありがとうございました。

尾藤克之
経営コンサルタント
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尾藤 克之
コラムニスト/経営コンサルタント

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