SEALDsや若い力が意思をもつことの意味

2015年09月18日 05:00
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いま学生をはじめとする若い力に注目が集まっています。皆さんは学生の頃、何をしていたでしょうか。思い出していただきたい。国会という国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である国会で発言することなど考えも及ばないことでしょう。

●活動の是非について
SEALDsの活動に関しては様々な意見があることも事実でしょう。奥田愛基氏の発言にしても憲法の解釈や、論理的に整合性が取れていないと思う箇所も散見されました。しかし学生の立場であることを鑑みれば120%許容される範囲だと考えます。彼の発言の言葉尻をとって論評するほうがはるかに大人気ないと思うのです。

デモは民意の一つの形です。デモが大きな影響力を持つこともあります。アラブの春は2010年から2012年にかけてアラブ世界において発生したデモを中心とした騒乱ですがアラブ世界に大きな影響を与えました。抗議デモから革命デモへと発展したエジプトのように、政権を覆すこともあります。

いまから50年前の岸信介政権当時、同政権の進めていた日米安全保障条約に批准に反対する「安保闘争」が発生しました。デモ隊が国会議事堂を連日のように取り囲み若者は熱狂します。条約は成立したものの、その後に岸内閣は総辞職に追い込まれています。

デモは埋もれていた問題を表面化して、多くの人を巻き込む効果があります。イデオロギーは誤解を招きやすいため注意が必要ですが、一つの意思として考えるなら否定するものではありません。

●若い力が意思を持つということ
法案成立に至る流れを検証すればそれは強引だったのだと思います。初めてのケースですから議論も二転三転しました。憲法学者が違憲というなら、やはり違憲なのだと思います。関係する各々それぞれの立場があり、多くの考えを時代に即したカタチに修正しようとしているのがいまのプロセスではないかと思います。また、安保法案は戦争法案ではありません。安全保障に関わる役割を日本が担うか否かという論点です。それらの変遷を知らずに「戦争法案反対」と決めつけることは少々拙速かも知れません。

多くの若い力が意思をもつことは良いことです。しかしデモによって短期的に何かを阻止したとしてもそれは大きな成果とはいえません。本質的で大局的な視点から議論するには長期的なビジョンを持つことが大切です。私は深慮する若者に大いに期待したいと思います。

●尾藤克之
ジャーナリスト/経営コンサルタント。代議士秘書、大手コンサルティング会社、IT系上場企業の役員等を経て現職。著書に『ドロのかぶり方』(マイナビ新書)、『キーパーソンを味方につける技術』(ダイヤモンド社)など。
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尾藤 克之
コラムニスト/経営コンサルタント

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