巨人は福田投手がギャンブル依存症なのか受診させよ --- 田中 紀子

2015年10月08日 15:30

昨日、考える会のブログに、読売巨人軍のフロント向けにメッセージを出しましたので、是非ご一読下さい。


東京ドーム素材
この野球賭博の問題を起こした、福田聡志選手は、ギャンブル依存症の可能性が非常に高いと思います。

福田選手、これまで契約金などをあわせたら、数億円の収入があったとのことです。そして、今季も1軍登板がなかったとはいえ、2400万円の収入があったんですよね。

それなのに、バレたら大変なことになるであろう、野球賭博のツケ、百数十万円が払えなかったこと、ギャンブル好きで有名だったこと、負けを取り戻すために掛け金を増やしていったとのこと、
そもそも野球賭博にまで行きついていること、などなどを考えていくと、ギャンブル依存症の疑いがあると思います。

ですから、北里大学のギャンブル障害専門外来を受診させて欲しいと、書いたのですが、こういったケースの場合、大抵は解雇になってお終いです。場合によっては刑事罰を受けることもありますけど、そういった刑事罰や解雇などでは、真の解決になどなりません。

企業は解雇することで、責任を果たしたと考えがちですが、それは社会にリスクを押しつけていることに他なりません。じゃあ、一体そのあとどうなるのか?といったことを企業には今後是非考えて頂きたいですね。

横領などの問題もそうですけど、企業がギャンブルで問題を起こした社員を解雇すれば、もちろん本人も家族もその日から路頭に迷う訳です。警察組織なんかも、借金の問題があるとすぐに解雇します。

でも、この福田選手のような有名人の場合は特にですが、警察官や公務員といった方も、再就職というのは非常に困難です。

で、どうなるか?
奥さんには離婚され、孤独から自暴自棄、その後、再びギャンブル三昧となり、犯罪に手を染める。この負のスパイラルから抜け出せなくなります。

このパターンの人を何人も助け出し、回復させて参りました。
でも、助け出せずに犯罪を繰り返している人、時には自殺を選ぶ人も多くいることも現実です。

私たちも最大限頑張りますけれど、限界があります。
お金も人手も全然足りない訳ですから。

ですから、解雇時に企業側も当然社会にリスクが及ぶことは、想定内な訳ですから、
いきなり放りだして、誰かに被害が及んでも知らんぷり・・・
ではなく企業努力もして頂くべきだと思います。

巨人軍は、すぐにギャンブル障害専門外来を受診して、医師の診断を仰ぎ、ギャンブル依存症であるなら、治療に繋げるまでは、解雇する前にやっていただきたいです。

ギャンブルが止まらなかったら、再起なんかできるわけないんですから。
そしてその状態で収入がなくなれば、当然自暴自棄になってしまうのですから。

解雇という処分をすることが、企業の責任ではありません。
もちろん慈善事業ではないのですから、被害を被った社員に余計なお金など使う訳にもいかないでしょう。

でもだからといって、そのリスクを社会に押し付けるのではなく、可能な限り社会の安全に配慮し対策を講じてから、社会に送りだして欲しいです。
自分の企業だけ安全になれば「あとは知~らない」って、それはあまりに自己中心的な考えです。

いつもいつも相談先となる我々は、「そりゃないよ~」と思ってます。
解雇されてから、多くの年月を使い、家族も疲れ切ってしまっていまいます。

巨人軍には、こういった問題に対する、最先端の企業として、ロールモデルとなり先鞭をつけて欲しいです。解雇する前に、まず最低でも治療の道筋をつけて頂きたいのです。

道徳概念は、依存症者には何の役にも立ちません。
「これに懲りて、真人間になれ!」なんて、ドラマの世界だけなのです。自分でも不可解な症状に苦しみつつも、どうしたら良いのかわからないのです。

巨人軍の皆さま、どうか福田選手に診断を。
そして、診断名がギャンブル依存症であったなら、治療に向き合うよう、動機づけをお願いします。
それが企業の真摯な責任の取り方ではないでしょうか。
タイミングとしては、今が介入のチャンスです。
田中紀子写真


編集部より:この記事は、一般社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」代表、田中紀子氏のブログ「in a family way」の2015年10月8日の記事「処分だけなら無責任です」を転載しました(見出し、本文の一部をアゴラ編集部で改稿)。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「in a family way」をご覧ください。


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