上司の不合理を盾にして逆襲したいと思ったら

2015年10月15日 07:00
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数年前、『半沢直樹』(TBS系)がヒットしていた頃、表題をテーマとした取材を受けたことがあります。世の中のビジネスパーソンは多かれ少なかれ理不尽な経験をしているものです。そんな理不尽な時代に立ち向かい、上手に世渡りをするための方法を解説します。

●社内プロジェクトの理不尽
業種・企業規模にかかわらず、また社内・社外を問わず、プロジェクトの責任のなすり合いはよくある現象です。例えば、上司が社内のあるプロジェクトの担当になった場合、実務はその部下が担当することになります。計画通りにプロジェクトが進行すれば、なんの問題もありませんが、進捗が芳しくない場合、上司が部下に責任を押し付けることがあります。

有能な上司であれば、プロジェクトの遅れをいち察知し、問題点を明らかにして計画を見直したり、場合によっては新たな担当を置くなど、リカバリーに努めるはずです。ところが無能な上司は、プロジェクト全体が見えず、部下の報告に問題があっても気付きません。なかなか成果も上がらず、対策が遅れ、損害が大きくなります。そしてその責任を部下に求めることになります。

●社外プロジェクトの理不尽
社外プロジェクトなどでは、仕事を受託する部門の業績が堅調であれば、仕事内容に応じて十分な時間と人員を割くことができますが、業績の悪化している部門では、往々にして無理な仕事を受託してしまうことがあります。

例えば、本来1億円での受注が妥当なプロジェクトであるのに、仕事が欲しいばかりに現場を知らない上司が5000万円で安請け合いしてしまうようなケースです。費用が半分になるわけですから、原価や人件費などの経費を極限まで削り、その上、利益はほとんど見込めない。その部門に所属している社員は疲弊していくことになります。

そんな案件で、5000万円の範囲内でクライアントの依頼に応えなければ、担当者の責任が問われ、逆にうまく成果を出せた場合には、仕事を受注してきた上司の手柄になります。ちなみに、私の親しいコンサルティング会社では、このような明らかに赤字が予想されるプロジェクトを「戻りカツオの案件」と呼んでいるのですが、このような案件を処理すると、問題解決能力が高いと評価される場合があります。

従って勘どころの良いマネージャーは、プロジェクトが焦げ付く直前まで放っておいて、ギリギリの線で助け舟を申し出ます。火を噴きそうな時点では、プロジェクトの成果は求められず、マイナス幅をなるべく小さくして終了させることが求められます。

●理不尽に逆襲する方法
理不尽な仕打ちを受けた部下が逆襲を可能とするためには必要な条件があります。例えば、逆襲をしたいターゲットとなる課長と、その上長である部長との関係性が良くない状態であればチャンス到来です。さらに自分が部長に気に入られていれば、逆襲は成功する可能性が高まります。

逆に課長と部長の関係性が良い場合は、逆襲を企んでいる側が確実に不利です。「君は課長の言うことを聞かないそうだね」などと課長、部長を敵に回しかねません。完全に負けムードです。

また、課長を陥れようと、重要な情報を伝えなかったり、資料を渡さなかったり、顧客との信頼関係を壊すようなトラップを仕掛けることもできますが、バレた場合には服務規程違反になりますから、自らの首を絞めかねません。逆襲をしたいなら、まず自らが置かれた状況を的確に分析し、味方をつくるなど十分な根回しが必要です。

しかし、逆襲は禍根を残しますから最後の策です。内向きのパワーは利益を生みませんから、やはりパワーは外に向けることが大切です。そして、双方が膝を付き合わせてコミュニケーションを取りながら、解決を目指す努力は欠かしてはならないでしょう。

尾藤克之
経営コンサルタント

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尾藤 克之
コラムニスト/経営コンサルタント

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