大阪ダブル選 “共産ドーピング”の効果はあるか?

2015年11月16日 07:00

どうも新田です。国家ぐるみのドーピング疑惑がいまだにあると聞いて、おそロシアな気分です。ところで、投票日まで、一週間を切ったわけですが、大阪ダブル選の中盤情勢が報道機関各社の調査で明らかになってまいりました。

“大阪秋の陣”、いよいよ終盤戦へ(大阪市選管サイトより)
osakawsenkyo

大阪維新の2候補先行 知事・市長ダブル選(共同通信)
http://www.47news.jp/news/2015/11/post_20151115193559.html

大阪市長選、吉村氏やや先行 ダブル選、朝日情勢調査(朝日新聞)
http://www.asahi.com/articles/ASHCH4VWLHCHPTIL006.html?iref=comtop_6_01

選挙戦スタート時の情勢では、知事選で維新リード、市長選で自民リードとされていたわけですが、先週後半あたりから現地では「市長選で吉村さんが“差し”に入りつつある」みたいな情報が流れ始め、案の定、この結果という次第でございます。

東京人には意外な橋下維新の底力


まー、まだ接戦なので予断は許しませんが、東京の人から見ると、「あ、あれ?」という意外に思われるそうです。

5月の住民投票で敗れ、橋下さんが引退表明をしたことをもって「維新オワタ」と思われていました。そもそも、安定した“組織票”がない部分を、橋下さんの圧倒的な発信力による「空中戦」パワーで補っている印象もあります。以前の私もそうでした。ここのところ松野さんたちと金庫の鍵だか預金通帳だか奪い合う分裂劇が党のブランドイメージを決定的に傷つけ、資金難でコマーシャルも打てなくなった的な話もあり、今回ばかりは厳しいんじゃないか、と。

しかし、選挙というのは、もちろん空中戦も大事なのですが、最後に使命を制するのは、地上戦のドブ板選挙です。え?お前は都知事選に胡散臭いIT起業家を担ぎ出したじゃないかって?
うるさい、静かにしろ。

実は地味な地方選も勝てる組織力あり


話を戻すと、自民も民主も公明も共産も伝統的に手堅い組織があって、ビラ配りなり、ポスター貼りなり、電話かけなり、津々浦々やっているわけですが、橋下人気による「空中戦」頼みの印象がある大阪維新は、実は橋下人気が絶頂なうちに、地方議員さんたちを主体として選挙時の組織整備をしっかりやっておりまして、「いざ鎌倉」ならぬ「いざ大阪」という事態になれば、畿内はもとより、全国の地方議員、支持者たちが続々と集結するだけの動員力があるわけです。

まあ、松井さん始め、府議団の方々はもともと自民党にいた人たちですから、ドブ板選挙の大事さを分かっているわけですよ。それに、住民投票も敗れたとはいっても、自民公明から共産党までオール既成政党を敵に回して戦って、得票率で49% VS 50%まで行った底力は侮れません。メディアがあまり取り上げない地味な地方選でもここ数ヶ月、枚方市長選や東大阪市議選でしっかり勝っております。

民主党はすでに副作用に悶絶 恐怖の “共産ドーピング”


一方の反維新陣営の頭目である大阪自民ですが、本来なら仇敵であるはずの共産党までが堂々と支援をカミングアウトしており、冒頭で述べたように安保のときには自分のところの大ボスである安倍さんを公然とdisりまくったSEALDsから“応援”までされてるというから、いやはや、ダブル選挙に続いて、びっくりポンな野合劇場になっております。

「国民連合政府」構想を外国人特派員の会見で熱弁する志位氏(ツイッターより)
58

そういえば、民主党も、4月の渋谷区長選で推薦した候補者陣営が共産党の区議さんたちのステルス支援を得るという“共産ドーピング”を注入。一時は当選を伺う勢いだったわけですが、ドーピングは副作用もあるもので、結局最後は失速してしまいました。

ここのところ、民主党のお家騒動がクローズアップされていますが、その発端の一つになったのが、志位さんが参院選に向けて「野党共闘」というドーピング注入の甘美な囁きをしたのがきっかけでした。おかげで毒の回った民主党はいよいよ空中分解の兆しが出ているような、前原さん得意の「離党やるやる詐欺」がまた始まったような、もう訳が分からなくなっています。

そういえば、渋谷区長選の時にドーピング服用を実質容認した長妻センセは、こんなことをおっしゃているようですが。

「野党結集、政策が同じでなければ野合」民主・長妻氏(朝日新聞デジタル)
http://www.asahi.com/articles/ASHCF63MYHCFUTFK01R.html

お、おう。いやはや、副作用が効きすぎて記憶がなくなったのでしょうか。半年前にお膝元の野合がなかったことになっているようです。岡田さんといい、前原さんといい、党重鎮が右往左往している状況を見ていると、代々木の本店で売っているドーピングの威力は、民主党が飲み込む前から、すでに威力を発揮しており、渋谷の支店で売られていたものと比べると、副作用の威力が桁外れですね。

反維新は“SEALDsサプリメント”も服用!?


いまの有権者はただでさえ政治家不信。ブレることを嫌います。大阪自民など反維新の陣営は、共産ドーピングに、SEALDsサプリメントを頬張るかのように有権者に見られてしまったとしたら、どうなんでしょうか。旧来の支持層の方もモヤモヤ感を持ち続けてビラを配るので身が入らない。何より“最大勢力”である支持なし層の方々には余計に複雑怪奇に思えるのではないでしょうか。

念のため、申し上げておくと、ダブル選挙に関して私は中立です。ただし一般的に申し上げて選挙はシンプルなメッセージの方が強いのは確か。ドーピングを続けていることが選挙結果だけでなく、政治全体への不信という大きな副作用を招かなければいいのですが、選挙も陸上もクリーンに真剣勝負をしていただきたいものです。ではでは。


新田 哲史
アゴラ編集長/ソーシャルアナリスト
個人ブログ
ツイッター
初の書籍「ネットで人生」11月26日発売アマゾンで予約受付中!
一部先出し連載中!(バナーをクリック)
第9回「家入一真と選挙イノベーション」
連載バナー2

アゴラの最新ニュース情報を、いいねしてチェックしよう!
新田 哲史
アゴラ編集長/株式会社ソーシャルラボ代表取締役社長/NPO法人ICPF 情報通信政策フォーラム理事

関連記事

アクセスランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事

ページの先頭に戻る↑