学校は簡単なことを難しく教えてくれるところである

2015年12月19日 09:15

三角形の面積の出し方を難しく教えると
みなさんは、お子さんを漫然と学校に行かせていないだろうか。現場の人間としては、あれほどわかりにくく教えることもないんじゃないかと思っている。
たとえば、三角形の面積の出し方。「面積を出すには、底辺×高さ÷2その理由はね・・・」と教えて練習問題を解かせようなんて教え方はアウトである。

子どもたちは三角形の面積の出し方を「発見」する
子どもたちは、三角形の面積の出し方を「発見」しなくてはならない。
正解は、「三角形を2個組み合わせると平行四辺形になって、これは底辺×高さで出せることはもう習ってるから、それを半分にしたら、三角形の面積になるね」と子どもに「発見」させなくてはならない。
「いい授業じゃないか」と思った方もいるだろう。しかしこれは、「わかる子にしかわからない」のである。これは塾にも通っていない平均より下の子どもには、かなり難しい指導法と言っていい。
この考えが出てくるのは、「すでに解法を知っている子ども」である。
小学校は、”21世紀型の学習=なんでも話し合いで解答を導き出す”という建前なのだが、なんにもわからない子どもを指名しても授業は滞るばかりなので、「わかっている子ども」を意図的に指名する。そして子どもの発言が授業を作っているように「見せる」のが「よい先生」である。

なんにも知らないで授業を受ける子どもには、いったい何を話しているのかすらもわからない。逆に「すでに知っている子ども」には「なにをあたりまえのことを」となる。

なんでこんな授業になったのか
なんでこんな「話し合い授業」になるかというと、公立校のパイロット・スクールである国立付属小学校ではこれができてしまうのである。国立付属小学校の子どもは、「知っていても新しい単元は知らないものとして授業に臨まなくてはならない」という不文律と、「先生がいってほしいことを読み取って答える」という習性が身についている。だから、見事に「話し合い授業」が成立してしまうのだ。
それを見た文部科学省のえらい人たちが、「こんな創造的な授業は全国に広めなくては」と学習指導要領に盛り込み、全国津々浦々で実践されることになる。

学校は格差を拡大していないか
そして今日も「話し合い授業」によって、取り残される子どもが大量に出ているのだ。
学校が格差拡大を助長しているように見えるのは、私だけだろうか。

中沢 良平(小学校教師)
中沢良平ブログ

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