起死回生の提案。民主党は「あの人」を起用すべき! --- 中妻 穣太

2016年02月01日 06:00

前回の続きです。コミュニケーション戦略を策定し実際に動かすための、起死回生の提案です。

昨日、甘利明・経済再生担当大臣が辞任を表明しました。
これでまた内閣支持率が動くと思われますが、忘れてはならないことは、前回の記事で申し上げたとおり、これは民主党にとっては「他律的な要因」でしかないということです。

この一件で民主党の支持率が上昇するかもしれませんが、これまでの傾向に従えば、無策ならまたズルズルと支持率が落ちていくことになります。

自民党がどうとか、合従連衡がどうとか言う前に、まず民主党自体に対する支持の回復に注力するべきです。

さて、前回の記事では、民主党は共通のビジョンをめざし、共通理解のためのデータを元にして、有権者の支持を広げていくためのコミュニケーション戦略を持たなければならないと書きました。

しかし、戦略が絵に描いた餅にならないためには、戦略を具体的なアクションプランに落とし、常時修正を加え、戦略に従って組織を動かす人物が必要です。
それはいったい誰がふさわしいでしょうか?

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民主党議員の個々の力はすばらしいと思っています。
個々の議員の能力と意欲の高さは、決して自民党に劣るとは思いません。

しかし政権を担うためには、議会制民主主義である以上宿命的に、政党という「チーム」を通してしかそれは実現できないわけです。
「チーム」として考えた場合、民主党という組織がかなり未熟な状態にあることは指摘せざるを得ません。

「9人のバカが一人ずつ、なにも考えずにバッターボックスに入ってたんじゃ、線にはならねぇんだよ」


議員が議場で質問に立つのは、野球で、バッターがバッターボックスに立つのに似ています。

同じ会派で方針を確認したり、事前協議をしたり、質問のレビューを行ったりはできますが、ひとたびバッターボックスに立ったら、もうバッター以外の人間が手出しをすることはできません。
打つか、打ち取られるかは、バッターただ一人の双肩にかかっています。

では、バッターとは他のチームメイトと関係のない、ただ一人孤独にバットを振る存在なのでしょうか。

野球が、ピッチャーとバッターのタイマン勝負であるだけのスポーツなら、それでいいかもしれません。
しかしそうではありません。
チームとして勝たなければいけないのが野球であり、議会制民主主義です。

「打線という言葉を知ってるか?」
「聞いたこと、ありますね」
「9人のバカが一人ずつ、なにも考えずにバッターボックスに入ってたんじゃ、線にはならねぇんだよ」
(あだち充「タッチ」より引用)

岡田代表の代表質問はすばらしかったと思いますが、残念ながら、代表である岡田さんですら「1人でバッターボックスに入るバッター」としてしか機能していません。

ましてや、SMAPについて安倍首相に質問するなど…。

チームとして、どのように勝利を持ってくる作戦を立てているのか。
その作戦全体の中で、この打席はどのような位置づけにあるのか。
バッターは作戦全体の方針と、その打席の位置づけが頭に入っているか?

このように考えを進めなければ「打線」にはならないわけです。

◯これまで民主党議員が国会で行ってきた質問のうち、有効だったのはどれか。

◯ビジョンと戦略に沿った質問はどれか。有権者に好評だった質問・不評だった質問はどれか。

◯内閣を動かすことができた質問は何か。内閣を追い込むことができた質問は何か。

◯このような過去の質問についてのマーケティングを踏まえて、次にするべき質問はどのようなものか。

◯得られた答弁をもとに、今後のコミュニケーション戦略をどう展開するか。

このように、質問に立つ議員を、データ分析とマネジメントで支援する役割が必要です。

「タッチ」において「9人のバカを線にする」役割を担ったのは、柏葉英二郎監督でした。民主党においては、それは誰が担うのでしょうか?

全体のコミュニケーション戦略の一環であると考えれば、岡田克也代表か、枝野幸男幹事長が適切でしょう。しかし、このお二人も、国会議員として議場に立たなければなりません。民主党には「プレイングマネージャー」しかいないのです。

全国政党のマネジメントを、自らも国会議員として働きながら行うのは、本来、相当に無理があります。これは民主党に限らず、政党という組織が持つ構造的欠陥のように思われます。

そこで提案です。

民主党の役職として「監督」という役職を新設し、初代監督として

野村克也さん

を招聘してはどうでしょうか?

“ブンブン丸”池山を始めとして、打席で好き勝手にバットを振り回し、低迷していたかつてのヤクルトスワローズを、緻密なデータを元にした「野村ID野球」で劇的に生まれ変わらせ、見事日本一に導いた野村克也さん。
「監督」として、これほどの適任者は他にいないのでは?
(克也つながりだし^^)

…もちろん、そんなわけはありません^^;
この“起用”はあくまでも「たとえ」です。
ですが、このたとえなら、私の言いたいことがわかっていただけるのではないでしょうか。

民主党には、「マネジメント」を行う「監督(=マネージャー)」が必要です。その席は、ずっと空席のままになっているのです。

nakatsuma
中妻 穣太 東京都板橋区議会議員(民主党)
1971年仙台市生まれ。早稲田大学卒業後、家庭用ゲーム制作、ネットワークエンジニア、ITセキュリティエンジニア、携帯電話網エンジニア、ITコンサルティングなどに従事。2008年より、民主党衆議院議員・長妻昭事務所にて、ボランティアやアルバイトとして働き、2011年4月、板橋区議会議員選挙に初当選。現在2期目。


編集部より;この記事は、板橋区議会議員・中妻穣太氏のブログより2016年1月29日の記事を転載させていただきました。中妻氏に心より御礼いたします。オリジナル記事をお読みになりたい方は、中妻じょうたオフィシャルブログをご覧ください。


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