上司にハシゴを外されたり足元をすくわれない方法

2016年02月15日 06:00
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ビジネスパーソンが組織のなかで生きていくにあたって上司との関係性は非常に重要です。組織人として生きていくのであれば上司にハシゴを外されたり足元をすくわれないように留意しなければいけません。

●ソツがない(気が利く)仕事

ABC物産(仮称)の鈴木部長は入社10年目になる経営企画部門の責任者です。同期の中では最も出世が早く次世代のホープとして期待されています。これまで社内の数多くのタスクフォースを経験し、部門間を超えたプロジェクトも歴任しています。

鈴木部長のマネジメントする部署は社内でもハードワークとして有名です。鈴木部長の出社は早くAM6時前には出社しています。出社後に当日の仕事をこなしたあとは、近所のジムで軽く汗を流します。部署のメンバーも出社が早く日中は精力的に仕事をこなして、夜には接待などのスケジュールをこなさなくてはいけません。

また、気性の難しい面があり、社員の定着率は高いとはいえません。高山さんが中途入社で採用されたのは約1年前のことです。当初は1ヶ月も持たないだろうと周囲は揶揄していたものです。当初は、鈴木部長も高山さんのことを全く評価していませんでしたが、最近では、信頼を勝ち得て懐刀として重宝するようになりました。

何故でしょうか。いままでの社員とはなにが違うのでしょうか。高山さんは「かゆいところに手が届く存在だったのです」。鈴木部長は、毎朝、出勤すると主要各紙に手を通すのが日課でした。

鈴木部長は、経営企画のなかでも人事や労務に関する領域が専門でしたが、高山さんは全ての新聞に眼をとおしていて、各紙の傾向や、いまの業務に役立ちそうな記事のところに付箋を貼っていたのです。「こいつはソツがない」と思われることでしょう。「ソツがない=気が利く」、と思わせたら評価はうなぎ登りです。

●何時の時代もソツがない奴は評価が高い

何時の時代もソツのない部下の評価は高いものです。戦国時代に、豊臣秀吉は毛利家の備中高松城を攻撃した際、ほぼ勝利は目に見えているにも関わらず、織田信長に援軍を依頼したことがあります。

「信長様のご威光がなければ勝利することはできません。どうぞお助けください」。普通なら、眼の前の手柄を自分のものとして上司にアピールしたいところですが、さすがは知将と呼ばれる豊臣秀吉。そこには計算された凄さがあります。

「信長様の威光で今回の合戦は勝利することができました」。戦略に長けていた織田信長のことです。戦況を把握すれば、勝ちが眼の前にあることは充分に理解できたことでしょう。ところが信長に最後の仕上げをお願いし、他の武将へのインパクトやその後の成果を計算した秀吉は一歩さきを読んでいました。

社内の仕事で大きな仕事を受注してきた時など、周囲からの賞賛にかまけて「私の力で受注してきた」「私の力は凄い。今度のボーナス期待しています!」という自己主張の強い社員はどこの会社にもいると思います。そのような時こそ謙虚になって、手柄を上司に譲ってしまうのです。「ソツがない=気が利く」と思いませんか。
 
また、高山さんは主要なお客さまの電話番号をほぼ暗記していました。部署直通の着信があったら、通常は「ABC物産でございます」と出るところを、「○○商事の田中さま、いつも大変お世話になっております」と、お客さまの名前を口にしていました。

さらに、お客さまの情報収集を欠かさない高山さんは、「設立50周年」「上場祝い」「移転祝い」などのお祝い事もすべて暗記していました。このような対応は簡単そうでなかなかできないものです。鈴木部長の耳には、いつも高山さんを賞賛する声が届けられていました。

●手ぐすね引いて待っている奴を発見しろ

「ソツがない=気が利く」と思われれば、なにが起こっても簡単にはハシゴを外されたり、足元をすくわれることはありません。またソツがない人は、段取りや根回しも怠らないものです。

しかし、あなたが評価をされていたり、仕事で目立っている時ほど、妬んでいる人たちが、ハシゴを外したり足元をすくおうと手ぐすね引いて待っています。しかし本人が、気にしていなければ発見することはできません。日頃からセンサーの感度を高くしておくことが必要でしょう。

尾藤克之
経営コンサルタント

尾藤 克之
コラムニスト/経営コンサルタント

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