燃料電池?電気?ホンダ日米での恐るべき二枚舌戦略 --- Nick Sakai

2016年04月23日 06:00

世間では、三菱自動車で大騒ぎになっていますが、私は今朝ぎょっとすることがありました。

3月10日ホンダは新型燃料電池自動車(FCV)クラリティを発売しました。プレスリリースを抜粋すると

 Hondaは、新型燃料電池自動車「CLARITY FUEL CELL(クラリティ フューエル セル)」を3月10日(木)に発売しました。

CLARITY FUEL CELLはFCVの本格普及を目指し、クルマとしての「普遍的価値」である実用性の高さと、時代の先端にふさわしい「先進的魅力」を備えたFCVです。Honda独創の技術により燃料電池パワートレインの小型化を図り、ボンネット内に搭載することで、セダンタイプのFCVとして世界で初めて5人乗りを実現しました。

Hondaは、地球温暖化や化石燃料の枯渇といった課題の解決策として、いち早く水素に着目。水しか排出しないFCVを究極の環境車と位置づけ、1980年代後半から研究開発を行ってきました。2002年にHondaが開発した「FCX」は、FCVとして世界で初めて米国環境保護庁およびカリフォルニア州大気資源局認定を取得し、日本と米国でリースを開始しました。

Hondaはこれからも、来たる水 素エネルギー社会の一翼を担うべく、将来のCO2フリーなモビリティによる「自由な移動の喜び」と「豊かで持続可能な社会」の実現を目指し、「つくる」「つかう」「つながる」をコンセプトに、スマート水素ステーションやFCV、外部給電器などの水素関連技術にチャレンジし続けていきます。

日本国内では燃料電池車2016年に200台リースする。お値段は766万円。きっと、公官庁中心に納めるのでしょうね。なるほど、テスラや日産が電気自動車に集中するのに対して、トヨタやホンダは水素社会に未来(ミライ)をかけて燃料電池車一本でいく立ち位置を明確化(クラリテイ)したのですね。フムフム。テスラに負けないといいけど、ちょっと心配だ なあ。で同時に発売する、ホンダのアメリカのサイトを見てみる、、、、えええええええ!

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ソース:ホンダのウエブサイト

いきなりトップに、燃料電池の両脇に電気自動車とプラグインハイブリッド車(PHV)がベールを被って並んでおります。「近日公開」という煽り文句までついて。これ、燃料電池車が主役なの、電気自動車なのPHVなの?なんか、燃料電池車は前座披露で、ラスボス電気自動車っていう感じなんですけど。で、アメリカでの報道を見てみると

「4月21日、ホンダは今度の「クラリティ燃料電池車」には「クラリティ電気自動車」と「クラリティPHV」を2017年に加えると発表しました。」「これは自動車業界初の試みで、同じ形の車で、燃料電池・電気・PHVとお客さまの好みで選んでいただけるのです。」「燃料電池車を20 16年に出しますが、電気自動車は来年売り出します。電気自動車は業界初のプレミアム感のある5人乗り中型車(筆者注:テスラやリーフとは違うといいたいのでしょう)です」「PHVは全米50州で発売し、このシリーズの主力車になるでしょう」「アメリカホンダのジョンメンデル副社長は「このホンダ三兄弟が、電気で動く自動車のボリュームゾーンになるでしょう」」

これ、日本とアメリカで言っていることが真逆じゃないですか。恐ろしいわ、ホンダ。私なりに翻訳しますと。

日本では:日本政府が水素水素うるさいから、燃料電池車発売しました。まあ、1年かけて200台だけね。役所中心でリースね。販売はしません。

アメリカでは:これからは、電気自動車です。テスラみたいな新参者には負けませんよ。モデル3やめたほうがいいですよ。こっちは5人乗り中型車の王道です。一般の皆さんは燃料切れの少ないPHVがおすすめです。とんがったお客さまは電気自動車一本でどうぞ。あ、同じモデルで一応燃料電池車も売ってます。形は皆おなじなのでお好きなのをどうぞ。

いやあお見それしました。ホンダさん、ビジネス巧者です。隙がない。すべての客層を拾っていこうとする姿勢。恐らく米国で電気自動車が売れたら、日本に逆輸入ですね。私は心底敬服しました。これくらいうまく立ち回らないと生き馬の目を抜く世界では通用しません。まだまだ日本の車メーカーの未来も明るいですね。 まさしく夢を実現する経営であります。頑張れホンダ。頑張れニッポン。

Nick Sakai  ブログ ツイッター

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