茂木さんが嘆く就活生の無個性は、学校教育の成果。

2016年06月05日 18:32

茂木健一郎さんが、ご自身のブログで、日本の就活生があまりに画一的なことを嘆かれています。しかし、これは現場の教員から見ると、当然の成果なのです。d4162288

みなさんは、学校は学力向上するところとか社会性を身につけるところとか思っていらっしゃるかもしれませんが、教員のいちばんの仕事は、

「きみ、みんなとちがうことしているよ、おかしいよ、恥ずかしいよ」

と子どもに言って、あげることです。

学校の教員にとっていちばん怖いのは、やんちゃな子どもでもなく、モンスターペアレントでもなく、教員間の評判です。その評判に決定的な影響を与えるのが、クラスの秩序です。
教員の評価は、子どもたちの態度が

・つまらなくてもわかりきっていていもわからなくても、静かに教員の話を聞いている
・発言は床に直角に手を挙げて、さされるまでハイと言わない
・きれいに板書どおりにノートを書く
・教員全員の望む受け答えをする(担任だけではなく、教員全員というところがポイントです)

となっていることに収れんしています。

ひと昔前のように、体罰も辞さず、過度な叱責も辞さず、子どもを無理矢理おさえつけるのはわかりやすかったと思います。だから、子どもたちも「先生の言っていることはおかしい」とすぐにわかったでしょう。ぎゃくに今は、体罰や叱責がご法度になったぶん、その指導法は巧妙になっています。

ADHDなど発達障害の子どもは気分転換に少し教室を歩き回らせてあげたらいいと思います。授業がわかりきってつまらない子はノートに落書きくらいさせてあげたらいいと思います。でも、それが教員間の評価では許されないのです。

そのための教員は、同調圧力を極限まで高めることに心を砕きます。このような教育を、少なくとも義務教育年限の9年間もされれば、その影響は小さくないと思います。

茂木さんが心配されていることは、教育行政の失敗ではなく、偉大な成果なのです。
中沢 良平(元教諭)

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