続発するテロ事件

松田 公太
日本時間の29日未明、イスタンブールのアタチュルク国際空港で起きた自爆テロ。

現時点ではまだ犯行声明が出ていませんが、イスラム国の関与を示す証拠が見つかっており、少なくとも36人が死亡・147人が負傷したとのことです。犠牲になった方々やそのご家族のことを思うと、このようなテロが続くことに憤りを覚えます。

日本は参院選の真っただ中ですが、争点の上位にあがっているのは経済対策、社会保障(年金・医療)、そして子育て支援などです。

歴史的に見ても、防衛やテロ対策が重視されたことはありませんし、主要候補者が街頭演説でそれを訴えているのを聞いたことがありません。

しかし、外交防衛政策の転換期に入った今、日本でテロの可能性が増加することはあっても、減少することは無いことを我々は再認識する必要があります。

私は安保法制の修正を通じて、少しでも「危険性」を取り除こうとしましたが、それと同時にテロ対策を強化するための議論を行ってきました。発生の可能性が増加することを総理に正直に認めさせ、先手を打つ政策を進めてもらおうとしましたが、残念ながら否定され続け、あやふやになったままです。

いたずらに国民に危機感を抱かせるようなことは慎むべきだと思いますが、テロに対する意識を高める必要はあると私は考えています。

実際に起こってから慌てふためくより、多少の不便さが出たとしても、日々の生活の中で「準備」をしていく方が、事件を未然に防げたり、被害を減らすことに繋がっていくからです。

残り10日間しかない選挙ですが、是非、各候補者やマスコミにはテロ対策についての議論を増やしてもらいたいと思います。


編集部より:この記事は、タリーズコーヒージャパン創業者、参議院議員の松田公太氏(日本を元気にする会)のオフィシャルブログ 2016年6月29日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は松田公太オフィシャルブログをご覧ください。