増田寛也VS東京都議会の可能性 --- 川松 真一朗

2016年07月27日 20:00

こんにちは。東京都議会議員(墨田区選出)の川松真一朗です。

評論家の八幡和郎さんのブログにこんなものがありました。

「小沢一郎に岩手を追われた増田は都連に勝てる?」
http://agora-web.jp/archives/2020523.html

八幡さんらしいご指摘です。

小沢一郎先生の地元の知事として何かやろうにしても、小沢先生と運命共同体でなければならないというルールというか暗黙の了解のようなものはあったはずです。確かに選挙では支えて貰った事もあるでしょうが、自分自身が一念発起してキャリア官僚を辞して県知事になった以上、やりたい事は成し遂げるという思いが強かったのではないでしょうか。特に、岩手県知事はご尊父が就けなかった念願の役職でもあります。思いはひとしおだったかと想像出来ます。そうなれば、これぞ男子の本懐。小沢先生と喧嘩してでもやり遂げた政策実行力はフューチャーすべきです。

自民党推薦候補者として、増田ひろやさんを応援しているわけですが、その中で、止む事の無い「傀儡知事になる」という批判。自民党推薦だから、自民党の言いなりだなんて事は絶対にあり得ません。

例えば、舛添知事も自公推薦で誕生した知事ですが、メディアが後に大きく取り上げる海外出張の件も、都議会の場で再三にわたり議会自民党が議会の先頭に立ち「都市外交」政策に苦言を呈してきたのは自民党です。4月のアメリカ出張についても「先にやるべき事がある」という姿勢を取ってきました。

また、猪瀬知事も同じです。ご本人は一部メディアで自民党の推薦候補でないと述べられているようですが、自民党「支援」候補として同日に行われた衆院選と連動し自民党の選挙カーにも乗って選挙で勝利した事実があります。

じゃあ、猪瀬知事と馴れ合いだったかというとそうではなくて、互いに緊張関係の中で議会運営を押し進めてきました。政策でぶつかる事があったとしても、2020大会を勝ち取る為に共に汗を流したりもしています。

東京都知事は国会のように議院内閣制ではなく直接選挙で選ばれる首長さんです。一方で、都議会議員も直接都民の皆様から選ばれます。だから、信頼関係をもって切磋琢磨しなくてはならないのです。決して、議会と喧嘩したからと言って理由無く知事を引き摺り下ろす事は出来ない。むしろ、どうしてもやりたい事があれば、例えば「自ら顧みてなおくんば、千万人ともいえども我行かん」の精神で突破しなければならないのです。石原慎太郎元知事もそうやって強い思いの政策を実行してきました。

増田寛也さんは、大変な政策通で調整能力も抜群です。

例えば、浅野史郎さんなどの改革派の首長が集まる会合でも、常にリーダーとして上手にまとめてきた経緯があります。私の周りには、この時の参加者がいまして本当に増田寛也という人を尊敬していると話していました。とにかく、頭が良くて能力の高い人だと電話口で楽しく「増田寛也」を語っていました。

今、増田寛也知事時代に借金(起債)残高増加したと指摘される方がいます。
この平成7年から19年までの期間における起債残高増加の原因は、県民生活の向上の為、国の経済対策に呼応して社会資本整備を前倒して進めた事であります。

例えば、東北新幹線の八戸延伸は、その先に新青森、更には北海道新幹線へと夢が膨らむ計画でした。新幹線開通後に八戸へ行かれた方は分かると思いますが、一つの新たな繁栄の拠点が生まれたのです。もっとも、八戸は青森ですが、新幹線が県内を縦断する事で利用する県民にとってはプラスでありました。

また、県立大学整備にもお金を使った増田知事です。

東京で新たな大学を開く、あるいは新たな学部を開くのとは全く意味が異なります。大学の数は圧倒的に東京圏が多くなります。すると、普通に考えて県内の高校を卒業した生徒が東京に行き、東京とは言わずとも県外で就職し、そのまま県外で結婚するケースは往々にしてあるわけです。

この流れを少しでも変えたいと思った時に、県立大学で県内の将来有望な生徒をサポートし県内での就職率を上げ、この人達が、生産性を高め、また定住しお子さんも生まれて行けば、持続発展的に岩手県人が自ら作る岩手県を実践出来るのは自明です。必要な投資を行ってきたに他なりません。

などなど政策を振り返れば色々あります。

そういう増田さんだからこそが発見し改善を試みるだろう案件が沢山あるはずです。東京生まれ東京育ち、そして東京の小平霊園のお墓で眠ることまで覚悟し、東京の危機に立ち上がった増田さんは真の改革者として議会と馴れ合いは考えにくいです。必ず思いは成し遂げるでしょう。

傀儡どころか、むしろ過去に例のないダイナミックな政策を掲げて、より大きく東京の行く末を示してくれるのではないだろうかと思っています。その時に、私のような一小僧も、一緒に政策を進めて行くワクワクドキドキ感を共有し、都民の皆様と全力で東京を盛り上げていきたいなと考えています。

実際に、東京都には16万人の職員がいます。色々な仕事をしています。知事や議員と一度も顔を合わせる事無い方が大半ですが、本当に一生懸命にお仕事されています。ちゃんと明確なビジョンを持って、一人一人を評価していく上司を現場が求めているはずです。増田さんの「聞く力」は正に人間力だと感じています。

時に知事は議会に対して、都職員の代弁者となる面もあるでしょう。
増田寛也さんは部下を見捨てるような性格とも思えません。中には自分の事しか考えず、部下を見捨てる人もいます。増田さんは高所大所から政策を練って実行できるという事が中々人々に伝わっていかないのが残念な所でもあります。

川松真一朗

川松 真一朗
東京都議会議員(自民党、墨田区選出)

1980年生まれ。墨田区立両国小中、都立両国高、日本大学を経てテレビ朝日にアナウンサーとして入社。スポーツ番組等を担当。2011年、テレビ朝日を退社し、2013年都議選で初当選。

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