蓮舫問題、謎の「家系」「生活」の説明も必要

2016年09月17日 11:28

蓮舫代表就任記者会見

私たちの知らない見えない戦争

日英ハーフで、国家公務員1種試験に優秀な成績で合格し、警察庁キャリア官僚に採用された男性。大学卒業旅行にアイルランドを1人旅し、古い教会に入ると、1人で座っていた初老の英国紳士が近寄ってくる。「もし何かあったら連絡を。政府の人間です」。電話番号を渡される。未来の官僚は英国諜報機関のメッセージとピンとくる。彼は15年後、IRAと協力する謎の日本人テロリスト捜査で、日本の政府機構のもみ消し、官僚の保身に直面した。不正義を許せないその人は、保管したその番号に初めて電話をかけ、解決に動こうとする…。

これは高村薫氏の小説「リヴィエラを撃て」の一部だ。優れた作家の想像力の賜物だが、外交・諜報・軍事に関心のある記者である筆者には「ありそうだ」と、印象深かった。

一般人にとってまったく知らない、国家間の諜報活動や、見えない戦争が、今この時点で繰り広げられている。東アジアでは軍事衝突という「熱い戦争」はないが、停戦状態にある中共と台湾、南北朝鮮などの火種がくすぶる。国家を意識せず、脳天気に暮らせるのは、日本の一部の人々だけだ。

中国共産党政権寄りの不思議な発言

蓮舫民進党党首の二重国籍問題。この騒動そのものがめちゃくちゃだ。しかし不気味に思うことがまだある。彼女の行動と家系の謎だ。

彼女は大臣時代から、その愚かな発言が話題になった。しかし、その愚かさを観察すると、一つの方向を向いている。中国の共産党政権の利益になる発言を繰り返しているのだ。

蓮舫氏は「一つの中国」「台湾人には中国法が適用される」と述べた。これは過去の日中国交回復以来の、日本外交の蓄積をすべてぶち壊す。「一つの中国」とは「共産党政権である中華人民共和国が唯一の合法政府」という意味だ。日本政府はこの問題をあいまいにしてきた。そして台湾では民進党政権ができた後で、これが再び政治問題になっており、外国人が安易にさわってはいけない話だ。これはアジア外交に知識がある人間には常識だ。よほどの無知か、確信犯かのいずれかでなければ、この発言はできない。

蓮舫氏は民主党政権の目玉政策の「事業仕分け」では担当の行革大臣なのに次のように言ったとされる。

(余談ながら、民主党政権の行政仕分け作業の記録は、内閣府ホームページに存在せず、国立国会図書館に移されていた。(内閣府の説明)こういうことは珍しく、笑ってしまった。官僚達はかなり腹を立てているらしい。そのために、分かりづらく出典を示すことは断念した。ちなみに私は、事業仕分けは行政支出の抑制のために妥当と思うが、あのようにテレビショーにして政治家が官僚を辱めたこと(蓮舫氏の発案?)は大問題だと考えている。)

「(スパコンに)2位ではダメなんですか」。ちなみにスパコンの1位は中国政府のものだ。

また尖閣諸島について、「領土問題である」と、日本政府のこれまでの見解と真逆の発言をしている。(記事

一連の発言は異様だ。ただの間違いではない。中国政府がやってほしい形に、わざわざ蓮舫氏は行動、発言している。何らかの意図がこめられたゆがんだ情報が彼女に流れ、それに誘導されているとしか思えない。

外交や諜報機関は直接の「工作」をいきなりしない。今の時代、世界の中で相対的に豊かな日本人に「金」を渡すこともしないだろう。諜報活動をめぐる文献を読むと、対象に「影響」を与えることを目指す。これは記者の取材でも、日常のビジネスの関係構築でも同じだ。面会と説明から始まり、親近感を醸成し、親しくなったら何らかの便宜供与をし、相手に自分の影響を増やす。「新興大国の中国との深い関係」は、政治家にとって有利なカードだ。それを使ってもよいとされるなら、普通の政治家なら飛びつくだろう。

そして蓮舫氏は中国への親近感を語っていた。「自分は台湾国籍」と発言した1997年2月号のCREAでは北京留学で「父の国を知りたいので北京に留学した」と、深い愛情を表明していた。父の国は台湾のはずなのだが謎だ。

ある程度有名で、ジャーナリストという肩書きを持ち、台湾ではなく中国への愛情を表明する彼女に、中共の外交関係者、諜報機関関係者が近づき、将来の布石にする。冒頭のような光景に類似することがあったと想像することは、それほど飛躍したことではないだろう。

蓮舫氏と中共の過去の何らかの関係が、今になって日中関係の上で中国寄りの形で花開いたのだろうか。「一流の詐欺師は、被害者に騙されたと思われずに感謝される」という言葉があるという。蓮舫氏本人に「中国のエージェント」という感覚がなくても、中共政府関係者によって「アンダーコントロール」の状況がつくられている可能性がある。

もちろん上記は筆者の想像であることは強調する。しかし、このような憶測を払拭するためにも、彼女は、中国との関係、発言の真意を説明する責任がある。

歴史の闇に繋がる?家系

蓮舫氏の家系にも、不思議さがある。

彼女の祖母の陳杏村は、台湾出身で日本に留学した後、日中戦争中の上海で英米のタバコの販売の代理店になり、その後に日本海軍に戦闘機2機を献納。戦後は漢奸(日本軍の協力者)として裁判にかけられたが助かった。(記事

戦後は日本と台湾のバナナ貿易で財を成したが、彼女の祖母と父は1966年に、自民党議員に賄賂を送ったのではないかと、国会で追及されている。また彼女はヤフーニュースのインタビューで、「父親は台湾に遺産がなかった」「父親の国籍は分からない」と、不思議な発言をしている。

私は軍事史・外交史の素人研究者として、多少日中戦争史に詳しいが、祖母の経歴で出てきた「上海」「タバコ」「海軍」というキーワードで、連想することがあった。

日本は日中戦争(1937−45)当時、軍需物資を英米から禁輸された。また中国は当時から現在まで、レアメタルのタングステンの生産国だ。日本海軍は直接、物資を調達できないので、児玉誉士夫(1911−1984)という政商に、上海を拠点に、中国政府、他国と密貿易をさせた。資金源は当時、中国で流通していた阿片やヘロインなどの麻薬からの収益だった。当時の中国で阿片吸引は好ましいものとされなかったが、タバコのように吸われ、小売りされていた。当時はタバコと同じように、中国式のキセル(煙管)で吸われていた。日本は植民地の台湾で阿片吸引の習慣を撲滅。統一後の中国政府も厳しく取り締まって1950年代にその風習は消えた。

今の戦闘機の最新鋭F35は1機210億円だが、当時は数億円程度の感覚だ。そうであっても、当時の台湾人が日本軍に戦闘機を献納した例は聞いたことがない。軍と陳氏の関係の深さがうかがえる。国民党政権の秘密警察が暗躍し、戦中から戦後まで数万人が殺害された漢奸の摘発を生き残ったのも謎だ。

児玉機関の運営では、海軍と児玉に中国で商売できるほどの人脈があるわけがなく、中国人を間に挟んだだろう。情報が少なすぎるが、彼女の祖母は日本軍協力者で、もしかしたら、かなり危ないビジネスをしていたのではないかというのが、筆者の推測だ。児玉は戦後、自民党の政治家のスポンサーになった。陳という女性は日本側の記録にはないようだが、こうした情報は当然隠される。上記報道では国民党の地下組織に関係し、これを理由に漢奸裁判を生き残ったという。これは二重スパイということかもしれない。

また台湾の法人税率、相続税率は、アジアで最も重税とされる日本より低いはずだ。父親が日本で税務処理するとは考えづらい。台湾の富豪は、さらに税率の低い香港で脱税する例が伝えられる。また蓮舫によれば、彼女の一家は台北円山大飯店で過ごしたという。同地の最高級ホテルで、かなり豊かな一家と分かる。父親の財産が台湾でないとは、税務処理の細工があるのだろうか。

彼女の発言で出てくる家系は、不可思議な点が多すぎる。ここから先は名誉毀損になるので言わないが、彼女自身と、その親族は「歴史の闇」とつながっているかもしれない。そうしたことは当然、中共政府も注目するだろう。

政治家である以上、家系と生活も説明を

蓮舫氏の回りは、彼女本人も含めて「よく分からないこと」が多すぎる。私は彼女を自己愛から、場面によってカメレオンのように姿を変える「境界性人格」と指摘した。(「国家意識のない蓮舫代表は危険だ」)しかし、もしかしたら、隠すことがあるから、姿を場面によって変えるのかもしれない。

私は、個人情報暴きは嫌いだし、他人の私生活には原則として関心がない。しかし彼女は政治家であり、首相になるかもしれない野党第一党の党首だ。また一時期「ハーフ」を売り物にして、政界の地歩を固めようとした。

だからこそ、他国の影響や、歴史の闇との関係はあってはならない。

蓮舫氏は、自らの国籍問題と同時に、個人情報もある程度、明らかにしなければならない。特に、中国共産党政府、台湾政府との関係、そして家系の不可思議さを明確にしなければならないはずだ。

(追記)9月17日のテレビ番組で、蓮舫氏は「蓮舫という名は祖母から」と発言したという。彼女の私生活に立ち入ることはしたくないし、思い入れは尊重したいが、祖母は上記のように危ない経歴のようだ。このふてぶてしさも強く影響を受けたのかもしれない。血の影響を感じる。

アゴラの最新ニュース情報を、いいねしてチェックしよう!

関連記事

アクセスランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事

ページの先頭に戻る↑