街中にみるM&A カルピスとアサヒの甘い関係

2016年10月14日 06:00

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白い原液を水で薄めると、ほんのり甘い爽やかな飲み物の出来上がりーー。「初恋の味」のキャッチフレーズでも知られるカルピスは老若男女に親しまれている国民的飲料です。乳酸菌が含まれ、健康にもよいとされています。

現在では原液だけでなく、カルピスウォーターやカルピスソーダ、アイスキャンデーのカルピスアイスバーなど関連商品も増えています。

ところで街中の自動販売機で、写真のようにカルピスと三ツ矢サイダーが一緒に売られているのをよく見かけませんか。
その理由を知るヒントが企業としてのカルピス株式会社の歴史にあります。

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カルピスは1917年に設立され(当時の社名はラクトー)、日本初の乳酸菌飲料「カルピス」を発売。1949年に東京証券取引所の株式を上場しまし た。1990年に味の素がカルピスの筆頭株主となり、2007年に全株式を取得し、経営統合しました。味の素は調味料や食品事業が主力。カルピスを傘下に 収めることで、同社の持つ乳酸菌や微生物活用技術を取り込み、健康や機能性食品を強化する狙いがありました。

カルピスが味の素に「嫁入り」する一方で、水面下でカルピスにラブコールを送っていた会社がありました。アサヒビールなどを傘下に持つアサヒグループホールディングスです。

グ ループ会社のアサヒ飲料とカルピスは2001年から両社の自動販売機に「三ツ矢サイダー」や「カルピスウォーター」などそれぞれの主力商品の相互供給を開 始。2007年には両社の自販機事業を統合するなど、もともと深い関係にありました。そしてついに2012年、アサヒグループホールディングスは味の素か らカルピス株を約1200億円で取得し、完全子会社にしたのです。

アサヒはカルピス買収で、国内清涼飲料市場でシェア3位の地位をさらに強固にする狙いがありました。買収後、カルピスの国内飲料事業は2013年にアサヒグループホールディングス子会社のアサヒ飲料に移管されました。16年1月にはアサヒ飲料がカルピスを吸収合併するなど、経営統合を加速させてきました。

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そして 今年6月、両社の 両社のM&Aの成果を生かした新商品が登場します。「アサヒおいしい水プラス カルピスの乳酸菌」です。六甲や富士山などの「おいしい水」シリーズにカルピスに含まれる乳酸菌を加え、自然と健康をイメージさせる飲料に仕上がりました。この「おいしい水プラス カルピスの乳酸菌」、見た目は普通の透明な水ですが、飲むとカルピスのほんのりとした甘さが感じられます。

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カルピスが味の素の子会社のままだったら、「おいしい水プラス カルピスの乳酸菌」は生まれていなかったことでしょう。そのうち、両社の看板商品である三ツ矢サイダーとカルピスを融合させた商品が登場する可能性もあるかもしれませんね。

文:M&A Online編集部


アゴラ編集部より:この記事は「M&A Online」2016年10月13日のエントリーより転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。

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