【映画評】デスノート Light up the NEW world

2016年10月31日 06:00
デスノート Light up the NEW world オリジナル・サウンドトラック

デスノートの力で世の中に野放しになっていた凶悪犯を破滅させたキラこと夜神月と、命をかけてキラを食い止めたLとの天才同士の死闘から10年。またしても死神がデスノートをばらまき、世界は大混乱に陥った。デスノート対策本部の、キラ事件に精通した三島ら捜査官たちが捜査に当たり、さらに世界的私立探偵にして“Lの正統な後継者”竜崎が加わる。地上には6冊のデスノートが存在する事が判明。その矢先にキラウィルスと呼ばれるコンピューターウィルスが世界中に拡散された。そのメッセージは「他の所有者に次ぐ。速やかに私に差し出せ」とデスノートの提出を呼びかけていた…。

大ヒット作「DEATH NOTE デスノート」シリーズの10年後を背景に、6冊のデスノートがばらまかれた地上での新たなバトルを描く「デスノート Light up the NEW world」。名前を書いた人間を死なせる事ができる死神のノート“デスノート”をめぐる天才同士の死闘は、彼ら亡き後も別の形で受け継がれた。ただ、それぞれの後継者や信奉者が登場する本作は、アクションに舵を切っていて、謎解きや人物造形はきわめて表層的だ。もちろん終盤に、ある人物の驚きの真実が隠されていて、それが大きな仕掛けになっている。だが、頭脳戦こそがデスノートの魅力だと思っているファンには、少々残念な内容だと言わざるをえない。キラやLは未来の世界を見据えて行動していたが、本作の主要キャラ3人は、キラやLを通して自分探しをしているように思えてならない。話が小さくなってしまっては、21世紀の今、続編を作る意味は薄くなるが、この物語が、まだまだ続くとしたら、本作の中途半端なストーリーテリングも、納得するしかなさそうだ。

今回はおなじみの死神リューク以外にもベポ、アーマといった新しい死神が登場。そのビジュアルは、美しく個性的で引きこまれる。それにしても死神の世界にもトップがいて序列や競争があるとは。あちらの世界でも人間関係(死神だが…)が面倒そうだ。東出昌大、池松壮亮、菅田将暉といった旬の若手俳優が豪華競演するのが一番の見所である。
【55点】
(原題「デスノート Light up the NEW world」)
(日本/佐藤信介監督/東出昌大、池松壮亮、菅田将暉、他)
(頭脳戦度:★★☆☆☆)


この記事は、映画ライター渡まち子氏のブログ「映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評」2016年10月30日の記事を転載させていただきました(アイキャッチ画像は公式Facebookより引用)。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

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