米大統領選、トランプ氏勝利の鍵を握るのは?

2016年11月03日 06:00
2016年の米国大統領選挙も残り1週間以内にまで迫ってきた。
以下の図は270towin.comの2016年用の選挙予想グラフである。

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 2000年選挙時(ブッシュ氏対ゴア氏)のグラフ

これを2000年度のBush氏 vs Gore氏の頃の結果と比較してみよう。

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2000 Bush Gore

こうして比べてみると、まず第一の鍵を握るのはまずFlorida州の動向だ。Floridaを落とせばトランプ氏の勝利は事実上不可能である。トランプ氏が勝利する為には2016年度の係争州のうちNH(New Hampshire)を除くどの州も二つ以上は落とせないし、Electoral votesが12を超える地域は一つも落とせない。

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 最終的に鍵を握るのは?

とはいえ、2000年度にはNH及びフロリダ州はともに共和党側であったので、これらは獲得できると仮に予想しよう。またNV、UT, AZ及びGA, NC, OH等の中西部州&南部州も2000年同様獲得できるとしよう。またNEとMEに関しても2000年通りだとしよう。すると残りは以下の通りIAとWIのみになる。

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この状況ではIAがどちらに転がろうと結果に影響しないので、最終的にこの選挙の鍵を握るのはWI、すなわちWisconsin(ウィスコンシン州)であるとわかる。

実際、トランプ氏側もこのことには既に気づいているようで、例えば10月21日づけのこの記事によればトランプ氏は最近Wisconsin(およびMichigan)における選挙活動を非常に積極的に行っているそうだ。

ではWisconsinにおけるpollsの結果はどう出ているのかというと、現在のところはクリントン氏優勢である。(10月31日時点でトランプ氏41%、クリントン氏47%)しかもクリントン氏は徐々に支持を伸ばしている。

WIは係争地とはいえ、2000年にも民主党に流れているしトランプ氏あるいは共和党が優勢になることは珍しい地域だ。今年度に限ってはクリントン氏という個人の不人気によって係争地化しているようだが、それにしてもリベラル色の強いこの地でトランプ氏が勝てる見込みはあまり大きくないというのが冷静な見方だろう。

最近では国民全体の支持率でトランプ氏が上回った云々という報道が飛び交っているが、国民全体の支持率でトランプ氏がクリントン氏を上回っても、大統領選は国民投票ではない以上それが選挙結果に反映されるとは限らない。

ゴア氏がブッシュ氏に敗北した際も、国民全体で見ればゴア氏の支持率の方がブッシュ氏を1%程度上回っていたのだ。今回はイデオロギー的立場がひっくり返っているとはいえ、政治家として致命的な政治スキャンダルに塗れるクリントン氏と、同じスキャンダルでも個人的な失言レベルのものしか出てこないという点で逆に政治家としての汚職とは距離を置いているという意味での「クリーンさ」がアピールされている(ように支持派の有権者には見えている)トランプ氏とでは、政治家としての「信用度」対決という意味ではゴア氏とブッシュ氏の対決に類似している。

トランプ氏が本当にクリーンな候補なのであれば、「クリーン」な人物が「腐った」(corrupted)政治屋集団にどこまで挑めるかという点が見ものだ。

トランプ氏は、Bush氏が獲得した州のうち民主党側に寝返ったコロラド州やヴァージニア州以外の全てを獲得し、なおかつWisconsinをとれるのだろうか。

エリートを嘲笑する有名ビジネスマンは、世界を変えられるのだろうか。

全ては、Wisconsinの動向次第である。

 

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