有明アリーナは小池知事の“考え”も踏まえて。

2016年12月05日 18:00
小池@四者協議12月

IOC、組織委、東京都、日本政府の四者協議に臨んだ小池知事(都庁サイト「知事の部屋」より:編集部)

こんにちは。東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。

日曜日に区内外の行事や会議に出ていましたら数名の方から私の土曜日のブログについて早川忠孝先生が感想をブログで述べられているという連絡がありました。元国会議員で弁護士である早川先生とは全く面識が無いにも関わらず、一都議会議員のつぶやきに感想を頂けるなんて大変光栄な事であります。

早川先生の主張はこちらです。

つまりは、東京一局集中反対論から有明アリーナは反対すべきだというご助言であります。まず大前提として、私自身は東京一極集中を前進させたい立場かというとそうではありません。地方創生は各地域の顔を作る、すなわち繁栄の拠点を作るという考えからオンリーワンのローカルハイクオリティをどう築いていくべきかという考えであり、その意味で言えば東京には東京の、各地方には各地方ごとの手法を探りたいと考えています。例えば、過去のブログで「地方創生」という点では地元・墨田区の視点からこんな事を書いていました。

さて、その意味で、東京の臨海部から東京や日本を元気にするという点で、ハード面の開発もそうですが、当然私がこだわるのはソフト面の次世代スタイルです。

日本全体で見ると、東京にヒト・モノ・カネが集まり過ぎているという指摘はあるでしょう。これは明白です。では、その背景には企業がある、大学がある、街があるという事ではないでしょうか。しかし、一方で私の友人にも多いのですが、地方で経済活動をしながらチャンスを探りに東京へやって来られる方がいます。そういう人々に商談の機会を作れる機会としてのスポーツの国際大会やビッグアーティストのライブを活用するというのが単純な私の発想です。有明の開発を東京の為にするという思想は私には無くむしろ多くの地域の方々にとってもプラスに転ずるようなソフト面の充実させるべきであり、建設時のコスト削減の為に安易に民間パートナーを決めるのではなく、そういう日本全体を見つめる目を持つ方々と一緒にやる必要性を訴えたはずでした。

例えば、上山顧問からは人口減少社会も有明アリーナ建設に対しては考えなければならない。川松が言うような街づくりが本当に成功するのか見極めて判断したいと直接言われました。そこが、手法というかアプローチの違いであります。「出来る理由を考える」のが小池都政という事でしたので、有明地区から日本全体を元気にする策を一緒に考えましょうと公共の電波を扱うスタジオで持ち掛けさせて頂いた次第です。

税金を投じて整備する施設だからこそ、赤字経営なんていう発想はあり得ないという考えは当然ですが、また同時に東京にあるアリーナだからこそ実現出来る興行も沢山あると思うんですね。当然、地方巡業はありますがどうしても雰囲気は異なります。スポーツ利用でもビッグマッチは東京で行われる事が多いと思います。すると、この有明アリーナには東京以外から来られる方も多いのではないでしょうか。アリーナツアーを全て追いかけている方もいらっしゃるかもしれません。実際にそういう楽しい事が日々の活力になられている方も多いはずです。

特に、持続発展可能都市としてのスマートシティを目指している私達ですが、有明には有明水再生センターという下水処理場、そして清掃工場があります。実は、この2施設が地域の環境政策を支える上で重要な役割を担っている事はあまり知られていないようです。例えば、水再生センターで処理された再生水は臨海副都心地域に供給されて建物内のトイレの水や、ゆりかもめの車体洗浄水として再利用されています。また、清掃工場で出てきた熱エネルギーは敷地内にある江東区のスポーツセンターに利用されているほか、実は地域冷暖房という考え方臨海各地域に熱供給がなされている正にエコシティです。

私達が夢と希望を託した地というのは、前時代的な一方的な開発構想ではなく、周辺地域との連携も考えての未来を見据えた視点であるという事は強調しておきます。私も乱暴に「ハコモノ」推進者と捉えられて批判のメールが届くのは意と反する事です。私自身は、有明アリーナありきで街を考えるという姿勢ではない事も強調しておきます。あくまで有明北地区の様々な発展が見込まれる事に付随して有明アリーナの存在価値は大きいという点で必要と考えているのです。

ここ最近、触れている「有明ガーデンシティ」は23区で最大規模の民間による開発事業であり、2019年に一部が開業予定であるもののエリア全体の完成は2026年です。体操競技会場の後利用としては産業振興に貢献する施設としての活用が決まっている一方で、隣接するBMX会場跡地もこれから議論が待たれるところです。つまり、2020年よりも、その先の有明地区にアリーナが貢献していく可能性が高いという考えで点ではなくて面での可能性を探り、広く議論させて頂きたいというだけであります。

一方で、早川先生から以下のご指摘です。

「世界中からVIPが集まるような地域を創造しても、それで特に日本の国民が豊かになるとは思えないし、世界中から集まる世界の富裕層やVIPの姿を目の当たりにすれば東京のみならず日本中の貧困層の怨嗟を招くだけではないかしらとさえ思う。2020年東京オリンピック・パラリンピックを出汁にして東京だけの繁栄を考えるような構想にはどうも賛同し難い。」

私は何も無責任に富裕層対策を謳っているわけではありません。都議会本会議でのやり取りを通じて、小池都政の目指す道であるという思いもあり、有明の魅力あふれる可能性に言及しました。私自身、小池知事が誕生した以上、知事の考えに沿う事沿わない事はあるでしょが議論を通じて合意形成を図るという方法が何だかんだで最短のようにも思います。その上で、第3回定例会での本会議における小池知事の言葉です。

「二〇二〇年大会を控えまして、世界の注目が東京に集まる絶好のチャンスを最大限生かして、海外からの富裕層の増加を図り、都内の観光振興の一層の充実に結びつけてまいりたいと考えております。」

(答弁のやり取りはこちら→富裕層観光客を取り込む為に(小池都知事に聞く)

東京の発展あるいは日本の経済の活性化に外国人富裕層対策は重要だという認識をお持ちだったはずです。この臨海部・青海地区にはあらたに客船ターミナルを建設中です。これが完成すれば大きなクルーズ船も東京湾の内側へと入って来られます。繰り返しになりますが、私が言っているのは日本人の技術力、発想力があれば世界の企業に採用される製品やアイデアが沢山眠っている。そのチャンスをどう広げていくかという事です。

シリコンバレーと言えばスタートアップという起業家のイメージですが、他にもイスラエルも起業家が大きく成長しています。最近ではエストニアも積極的な企業支援で成長企業が出てきました。身近な地元・墨田区の中小企業の中には契約の関係上、名前こそ出せないながら超有名な企業に製品や技術を提供されている事業者さんがけっこういらっしゃいます。自ら売り込みされた方もいれば、噂を辿って墨田区まで来られた方もいらっしゃるわけです。ならばこそ、そういうチャンスの土台を大きく作れるのは行政なのではないかと思うのです。しかも、その土台は日本中全ての方に利用して頂きたいと考えているのです。

現に、東京都は東京商工会議所、東京都中小企業団体中央会などと力を合わせて「ビジネスチャンスナビ2020」をスタートさせました。これは2020年大会に関連した官民の発注・調達情報を集約した情報ポータルサイトで、全国のどの企業も登録して頂く事で受注機会の可能性を探らせて頂くマッチングサイトです。

上記サイトはロンドン大会において開設した「コンピート・フォー」というサイトがお手本になっており、実際にこの「コンピート・フォー」経由での契約金総額が26億ポンド(約5000億円)、雇用創出は約5000人という報告があります、しかも、契約企業の3分の2がロンドン市外のイギリス企業です。だからこそ、東京都の産業労働局が奮闘して「ビジネスチャンスナビ2020」を開設すべきと努力を積み重ねてきたのであります。やはり、オリンピックという世界最大規模の開催を全国民と共有するという信念は捨ててはならないと思っています。こういう事を含めても、東京だけ独り勝ちしようなんて思っておらず、むしろありとあらゆる面で東京大会を契機に全国が良くなるようにと考えています。

今日はこのあたりで終わりにしますが、小池知事の目指す3つのシティの理念は私自身もかねてから主張してきた内容と重なります。思えば、小池知事とリオでお話させて頂いた際には、ノーサイドの精神で共に明日の東京を作っていきましょうと握手させて頂きました。その会話を根拠に私は一都議会議員でありますが、東京都の公益を追求し続けて日々精進です。


編集部より:このブログは東京都議会議員、川松真一朗氏(自民党、墨田区選出)の公式ブログ 2016年12月5日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、川松真一朗の「日に日に新たに!!」をご覧ください。

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川松 真一朗
東京都議会議員(自由民主党、墨田区選出)

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