商売の成否

2016年12月13日 15:05

お客がこなくなったら、きっと自分の店に何かが足りなくなっている。よい品が足りないか、感謝が足りないか、奉仕が足りないか、そのいずれかである--之は、日本の宗教家であり、参院議員も務められた、常岡一郎さんの言葉です。

上記につき私見を申し上げれば、事業でも何でも全て同じで、基本成功するか否かは、孟子が言う所謂「成功の三要素」、「天の時」「地の利」「人の和」に加えて、孫子が戦に当たって重要視していた「勢い」如何に拠ると思います。

どれだけ「よい品」であっても、未だその機が熟していない時に売り出しても、世は中々受け入れてはくれないでしょう。之に関しては安岡正篤先生も次のように、「人間は何でも機(き:物事のおこるきっかけ。しおどき)というものがなくちゃ駄目である。政治には政機、商売には商機、何でも機というものがある。その機をとらえるか、とらえないかで物事は決まる。成功・不成功が決まる」と言っておられる通りです。

“Timing is everything.”と言われるように此のタイミング、天の時も大事なものであって、いつ如何なる局面を選択し何をどのように売り出すかという洞察を深めなければならないと思います。

常岡さんが言われるまでもなく勿論、「お客がこなくなったら(中略)、感謝が足りないか、奉仕が足りないか」という部分もあるのかもしれません。しかしながら、そうした類よりもより売れるか否かを左右するのは、先述した機と共に地の利、人の和にあると思います。

よい品も感謝も奉仕(サービス)もどれもが足りているにも拘らず、ロケーション(地の利)が悪い為お客様がそこに入って行かない、ということもあるでしょう。また人の和とは自分達の仲間の和ということもありますが、一番お客様に接している店員の教育が十分でなかったらば、大将の思いとは裏腹に思うように行かないということもあるかもしれません。

そして最後には、やはりものには全て勢いがあるということで、売れ始めた時に一挙にセールスプロモーションに打って出て、その勢いに一層拍車を掛け販売拡大に繋げて行くといったことも必要だと思います。

商売不振の要因として、常岡さんが言われる三つの不足は勿論大事ですが、簡単に「そのいずれかである」というふうには割り切れない側面があるでしょう。私としては上述の通り、天の時・地の利・人の和を得、勢いを味方に付け一気呵成に遣り上げることが大事だと思います。

BLOG:北尾吉孝日記
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