2017年、米国企業の業績はどうなる?

2017年01月04日 06:00

NYSE

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

新年一発目は、バロンズ誌から参りましょう。2016年の大晦日にリリースされたバロンズ誌のカバーは、”イールドを見つけられる投資先=Where to Find Yield”と題し”2017年版ベスト・インカム・アイデア”を掲げる。トップに挙げた選択肢は、低迷中なだけに潜在的に上昇余地が大きい欧州銘柄。これまで特に注目してきていなかったものの、過小評価されているだけに欧州関連のブルーチップすなわちネスレ、ロイヤル・ダッチ・シェル、ノバルティス、ユニリーバなどが高いリターンを達成すると見込む。また米国の電力関連、不動産投資信託、地方債、優先株の一角やジャンク債も2〜5%の利回りを遂げる見通しで、特に優先株やジャンク債は6%を予想する。詳細は、本誌をご覧下さい。

当サイトが定点観測するアップ・アンド・ダウン・ウォールストリート、今週はジャック・ホフ氏が担当し2017年の業績動向を予想する。抄訳は、以下の通り。

2017年は、トランプ酉年となるのか—Will 2017 Be the Year of the Trump-Rooster?

中国・山西省太原のショッピングセンターにそびえ建つのは、2017年の干支である巨大な鶏だ。注目はそのとさかで、トランプ次期大統領に似せてありハンサムに見える。トランプ新政権が発足し酉年の2017年は、(空が落ちて来ると悲観した)チキン・リトルになる必要はないが、投資家が胸を張っていられるかというとそうでもないだろう。

トランプ風の鶏、挙げている指の数が違うのは意味があるのでしょうか。3は、割合中立らしいですが・・。

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(出所:AP via USA Today)

新年を迎え、S&P500の株価収益率(PER)は2016年の19倍に相当し過度ではないにしても割高が進んだ。一方で業績は漸くリセッションから脱し、エネルギー銘柄も1年にわたる減益トレンドから回復しつつある。調査会社ファクトセットによると、2017年のS&P500構成企業の利益は前年比12%増を達成する見通しだ。足元で新年の見通しは下方修正される傾向が高いため、7%増が妥当だろう。S&P500の上昇率は5%、配当を含めたトータルリターンは7%と考えられ、絶好調とは言い難い。

1982年以降、成長銘柄とバリュー銘柄で業績が落ち込む場面で前者が圧倒し、業績回復局面で後者が優勢だった。例えばFANGと呼ばれるフェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグルもといアルファベットは業績リセッションに陥った2015年に平均83%のリターンを遂げ、その年のS&P500の1%安を大幅に上回った。しかし、業績が回復しつつある直近ではバリュー銘柄が上昇する余地が広がる。

インデックスでみれば、前回酉年でバリュー銘柄がやや優勢だった2005年を小幅に上回りそうだ。S&P500は2005年に5%高を演じたが、ラッセル1000バリュー指数は7%高だった。

2017年は、ユーロ安の年となり欧州株に追い風が吹く可能性がある。金融危機後を経て、ユーロは対ドルで3分の1も急落し欧州企業の競争力を引き上げてきた。トランプ次期大統領の”米国を再び偉大な国に”のキャッチフレーズの下、欧州で物価が上昇する余地もある。

日本も同じような状況だが、株価は欧州より一段と割安だ。利益率もさらなる加速が見込まれる。ただユーロと円が対ドルで大幅安となるリスクに備え、為替ヘッジした上場投資信託(ETF)を選ぶのも一手だろう。

——大晦日の発行だっただけに、2017年を展望するにはあっさりした内容でした。本誌では個別も扱っていましたが、分量を割いて推奨している風でもなく消化記事の感は否めず。恐らく次号ではもっと切り込んだ展望が出てくるでしょう。当ブログも、筆者が新年早々風邪を引いてしまったためゆる〜りスタートしておりますが、ご容赦下さい。年末年始で挨拶回りなどでお疲れの方も多いのではないでしょうか。どうぞご自愛下さい。

(カバー写真:Scott Beale/Flickr)


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2017年1月3日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。

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