会社の保有している資産に着目する企業評価方法 ~純資産価額法~

2017年01月21日 06:00

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会社の保有している資産に着目する企業評価方法
~純資産価額法~

今回は、企業評価の手法のうち「会社の保有している資産に着目」する評価手法についてご説明します。

会社の財産価値をある一定時点で評価することにより、企業価値・事業価値を算定する方法です。アセット(コスト)アプローチによる企業価値評価手法で代表的なものは、時価純資産価額法です。

時価純資産価額法は、会社が保有している資産の時価から負債を控除した額をもって企業価値とする方法です。アセット(またはコスト)・アプローチ、インカム・アプローチ 、マーケット・アプローチの3つの企業評価方法の中で、「最も単純にして客観的な評価方法」です。

ただし、中小企業の多くは税法基準で会計処理をしていたり、不良資産をそのまま資産として計上していたりするので、必ずしも資産・負債の各項目が、企業価値算定時点での時価を表していないケースが多く見受けられます。

そのため、M&Aの世界では、企業の持つすべての資産と負債を時価で再度評価しなおすことになります。再評価に際しては、資産・負債の各項目を精査して時価ベースに置き直します。では、どのようにして時価に置きなおすのでしょうか?

資産・負債を時価評価する際に注意すべきポイントの一例を示してみましょう。

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純資産価額法のメリット・デメリット

ここまで読まれて、お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、純資産価額法にはある重大な欠陥があります。

純資産価額法では、M&Aの際に重要なポイントになる「のれん」が加味されません。これでは将来性のある企業や優良企業のオーナーは売却に応じる気になれないでしょう。

では、どういった場合に時価純資産価額法が用いられるのでしょうか?

たとえば、グループ内で株主変更を行う場合や、現物出資をする際には純資産法が優れています。なぜなら単なるグループ内での移動の場合では、いちいち「のれん」を考慮する必要がなく、客観的な評価方法でないと税務上も問題があるからです。

次回は、インカム・アプローチの代表的手法である「DCF法」について解説します。

文:株式会社ストライク まとめ:M&A Online編集部


アゴラ編集部より:この記事は「M&A Online」2017年1月19日のエントリーより転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。

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