ライザップがアパレル市場に本格進出するワケは?

2017年01月26日 06:00

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先日、フィットネスクラブ「RIZAP(ライザップ)」をコア事業とするライザップグループが、カジュアルウェア販売チェーンのジーンズメイトをTOB(株式公開買付け)により子会社化するとのニュースが報じられた。

ライザップグループは2012年からM&Aを活用してアパレル事業への進出をスタート。これまでにも既に、マタニティウェアなどの通販を手掛ける「エンジェリーベ」や、衣料品のインターネット通販事業「夢展望」、体型補整用婦人下着を扱う「マルコ」などを次々と子会社化してきた。

<これまでにM&Aによってライザップグループ傘下となったアパレル系企業>

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2017年2月期も赤字となる見通しで、業績不振が続くジーンズメイトにとっては、救いの手となった今回のM&A。ライザップは、自社のマーケティングノウハウを活かし、ジーンズメイトのブランド力を向上させ、商品力・販売力の強化、事業建て直しを計る。

なぜ、ライザップはアパレル事業への参入を加速してきたのか。そして、今回のジーンズメイト子会社化の背景にはどんな狙いがあるのだろうか。

自己投資を軸とした“RIZAP経済圏”の構築へ

自己投資産業で世界ナンバーワンを目指すライザップグループ。昨年からはライザップブランドをボディメイクだけでなく、ゴルフや英会話、料理教室にまで展開してきた。その成長は破竹の勢いで、2017年3月期には売上高1000億円、営業利益100億円を見込むという。

アパレル事業への参入は、ファッションそのものが美や健康のための自己投資と捉えられることに加え、核となるフィットネス会員を囲いこもうという狙いがありそうだ。昨年6月には、伊藤忠商事とライザップブランドのアパレルや雑貨などのマスターライセンス契約を締結。健康を象徴するブランドとして打ち出し、スポーツウエアやアンダーウエアなどを展開していくという。さらに、昨年11月には、ライザップ本体として初となるアパレルブランドを発表。2017年春夏コレクションから、ジムフィットネス用のコンプレッションウェアやゴルフウェアを中心にタウンユースでも活用できるアイテムも展開するとのこと。販路はライザップ各店舗やECを検討しているとのことだが、ここへきて全国に約90店舗を有するジーンズメイトの実店舗を活用することも考えられるだろう。

また、昨年11月にはファミリーマートとの提携で低糖質のコラボ商品を発売。カップ麺やパン、スイーツなど、おいしさにもしっかりコミットした商品ラインナップで、ジムに通っていない人にも、ライザップブランドの低糖質フードを訴求していく。

さらに、「衣」「食」だけでなく、「住」の領域にも手を広げている。昨年2月には、注文住宅やリフォームを手掛けるタツミプランニングを子会社化。ライザップブランドによる注文住宅やリフォームのサービス立ち上げ、既にグループ傘下であるデザイン雑貨販売のイデアインターナショナルと提携してライフスタイル提案型で展開していくという。住関連ライフスタイル事業にも今後ますます注力していくだろう。

自己投資市場における衣食住の足掛かりは全て揃った。強力なブランド力のもと、果たして新規事業によって“RIZAP経済圏”の構築はなされるのか? 今後の動向にも注目していきたい。

まとめ・文:M&A Online編集部


アゴラ編集部より:この記事は「M&A Online」2017年1月25日のエントリーより転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。

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