市場価値 (相場) に着目する企業評価方法 ~類似会社比準法~

2017年02月02日 05:55

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このコラムでは、純資産価額法、DCF法について解説しました。今度は別の角度から見てみましょう。

上場企業は日々株式市場で株価がつくので、時価総額が分かります。時価総額はその日における企業価値の「相場」です。マーケットアプローチでは、株式市場 (= マーケット) でついた株価をもとに類似する他の会社の企業価値を算定する方法です。この方法を類似会社比準法(または株価倍率法)と呼んでいます。

たとえば、家電製品を作っている会社があるとして、その会社の相場を出すとしましょう。類似会社比準法による評価法の第一歩はまず、家電製品を作っている上場会社を選択することから始まります。たとえば、ソニー、松下電器などの日本を代表する大企業から、一般にはあまり知られていない中小規模の上場会社もあります。会社四季報や新聞の株式市場欄を見ながら選択していくのも一つの楽しみかもしれません。いずれにしても、自社に事業内容や規模が似ている会社を選択することがポイントです。

次にこれらの類似会社の経営指標と、自社の経営指標とを比較して、「もし自社が上場しているとしたらいくらぐらいの株価がつくのか」を算定します。経営指標として良く用いられるのは、利益や純資産、EBITDA (Earnings Before Interest , Tax , Depreciation and Amortization; 償却前営業利益とほぼ同義です) などです。

つまり類似会社比準法は、「利益やキャッシュフローを物差しとして、他のよく似た上場会社の株価を基にして対象会社の株式を算定する方法」と説明することができます。

以下に具体的数値例を使用して、倍率法による企業価値評価の例を計算してみます。

類似会社比準法による計算例

評価対象会社及び類似会社の財務数値・財務指標が以下のとおりであったとする。

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ステップ1 類似会社の諸倍率を計算する。

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ステップ2 ステップ1で求めた諸倍率を基に株式価値を計算する。

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この会社の企業価値 (株式価値) は16億9200万円と算定されました。これが理論的には「相場」ということになりますが、類似会社に比べて規模が小さい会社は、企業規模ディスカウントと称して、M&Aの現場では通常、この算定結果から1~3割程度ディスカウントされます。

文:株式会社ストライク まとめ:M&A Online編集部


アゴラ編集部より:この記事は「M&A Online」2017年2月1日のエントリーより転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。

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