市場縮小化時代のM&A

2017年02月09日 06:00
※画像はイメージです

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「頑張れば伸びる」時代は幕引き。
新たな戦略が必要

「この産業は成長するに違いない。」そう思って起業し、会社を大きくしても何十年と経つうちにいつの間にか業績が下落している。自社だけでなく同業他社も同様に下り坂を歩んでいる・・・。「昔は景気が良かったのに時代が変わってしまった。」「消費者の行動や嗜好が複雑で需要が読めない。」・・・。市場環境の変化を受け、業績が伸び悩んでいる企業は多い。

社会全体が右肩上がりの高度成長期は、労働時間の長さ、かいた汗の多さがストレートに売上げの増加につながった。たとえ業績が落ちても社長の大号令のもと、従業員が一丸となって営業活動に励めば業績が回復する場合が多かった。

しかし時代は流れ、社会構造も取り巻く環境も当時から一変してしまった。少子高齢化を迎えた日本は、今後あらゆる分野で市場規模の縮小に直面することになる。企業として成長を続けるためには、これまでとは違う新たな戦略が必要となるのだ。

2015年に倒産した企業の平均年数は24.1年

出典:東京商工リサーチ 2015年「業歴30年以上の『老舗』企業倒産」調査より

出典:東京商工リサーチ 2015年「業歴30年以上の『老舗』企業倒産」調査より

衰退市場でもM&Aで企業の成長は可能に

新たな成長戦略としてM&Aを取り入れ、成功する企業は多い。例えば後継者不在など何らかの理由で売却を検討している企業を買収し、これを繰り返していくことで右肩下がりの市場においても企業としては成長することが可能だからだ。さらに最後の1社となれば独占状態となり、(衰退市場であっても)利益を獲得でき、希少性という付加価値を持つことができる。

中小企業にグローバル化は必須なのか?

大企業を中心に、海外進出の足がかりとして海外企業の買収が活発である。その一方で、中堅・中小企業が国内に活路を見出しM&Aを経営戦略に取り入れてるケースも増えている。国内市場が縮小するとはいえ、「物を運ぶ」「家を建てる」「ごはんを食べる」といった需要がなくなるわけではない。M&Aを活用すれば国内にとどまっても企業を成長させることは可能だ。

業績好調のうちに次の一手を

「資金力や人材面などで海外進出は現実的ではない」、という企業はM&Aを検討してみてはどうだろうか。ただし業績が落ち込み、体力がなくなってしまってから買収を検討するのでは遅すぎる。知名度の低い中小企業であっても「欲しい」と名乗りを上げる企業が複数社となることはザラだ。M&Aの買い手候補から早々に外されないためにも、業績好調のうちに戦略を練ることが必要だろう。

(図1)廃業予定企業の中にも好業績企業が存在する

出典:中小企業庁:事業承継に関する現状と課題について

出典:中小企業庁:事業承継に関する現状と課題について

すでにM&Aによって業界再編が進んでいる業界も多い。他社に先んじてM&Aに乗り出した企業が急成長し、後手に回った企業が買収の対象となるリスクが高まることもある。企業の存続のためにもM&Aを検討することをおすすめしたい。

文:M&A Online編集部


アゴラ編集部より:この記事は「M&A Online」2017年2月8日のエントリーより転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。

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