買収リスト流出のセールスフォース 過去3年の買収まとめ

2017年02月21日 06:00

買収リストが流出したセールスフォース

セールスフォースが買収しようとしていた企業リストが流出した、とウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)で取り上げられた記事をお読みの方もいるだろう。実際にこの3年間(2014-2016年)で17社を買収しており、買収意欲が旺盛な企業のひとつだ。

外部リンク セールスフォースの買収リスト(英語版)

セールスフォース・ドットコム(Salesforce.com)は、米国カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置く、世界最大のクラウド型 顧客管理システム(CRM)のベンダーである。現在も最高経営責任者(CEO)を務めるマーク・ベニオフ氏が1999年に創業した。(日本法人は翌年2000年に設立している。)マーク・ベニオフ氏はオラクルの元幹部だったが、2013年には古巣のオラクルと両社のクラウドを統合する9年間の提携を発表するなど関係は良好のようだ。

ニューヨーク証券取引所に上場している「セールスフォース」のティッカーシンボルが「CRM」なので混同しがちだが、厳密にいうと、SFA(Sales Force Automation)とCRM(Customer Relationship Management)は同じではない。

SFA(セールス・フォース・オートメーション)-日本語では「営業支援システム」と呼んでいるとおり、営業の効率化を目的としたシステムであり、ざっくり言うと営業マンがラクできて便利なシステムだ。

CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)-日本語では「顧客関係管理システム」と呼んでいるが、こちらは1990年代にコンサルティング会社のアクセンチュアが広めた顧客起点のシステム(概念)である。いうなればお客様第一主義システムだ。CRMにSFAが内包されているともいえ、ビジネスプロセスでいうと「SFA < CRM < ERP」といったところだろうか。

セールスフォースの買収傾向とは

セールスフォースのM&Aの過去3年間を見ていくと大きく分けて「人工知能(AI)」、「データ分析」、「アプリ開発関連」に強みを持つ企業の買収を行っていることがわかる。セールスフォースはこの3年間で17社を買収したが、うちAIが3社、データ分析(データサイエンスを含む)が4社、アプリ関連が4社である。

その中でも特に目立つのが約400億円で買収した機械学習、データサイエンスの会社であるRelateIQだろう。

RelateIQはデータサイエンスや機械学習により、情報入力からアドバイスまでのプロセスの自動化を図る。具体的には、電子メールや会話、SNSやカレンダーの情報を認識し、それらのやり取りを分析することで、連絡をとるべき顧客、逆に放置してもいい顧客などをアドバイスする。

このRelateIQの技術とセールスフォースのツール、そしてその後買収されているAI関連の3社の技術は、この先のセールスフォースのツールの更なる効率化、自動化を期待させる。

セールスフォースはCRMのためのAIプラットフォーム「Salesforce Einstein(セールスフォース・アインシュタイン)」を昨年リリースしており、RelateIQのデータ分析より得られたデータでAIを強化、それをセールスフォースのツールに組み込むことで、効率的かつ自動で必要な分析を行ってくれるようなツールになるのではないかと予想される。

主な買収先一覧

文:M&A Online編集部


アゴラ編集部より:この記事は「M&A Online」2017年2月19日のエントリーより転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。

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