喫煙店は非喫煙者入店不可にしたらどうだろうか

2017年03月14日 18:00

受動喫煙で1.5万人死んでるから、屋内禁煙に!→国民「イイね!」→自民党の半分が猛反対(駒崎弘樹氏)

国立がんセンターによると、受動喫煙によって、肺がんや脳卒中は1.3倍、乳幼児突然死症候群の罹患率は4.7倍にもなります。

親の喫煙によって、子どもの突然死の割合が5倍近くにもなる、というのは、親が子どもを間接的に殺すことになる、ということです。

WHOとIOC(国際オリンピック委員会)の2010年合意では、「たばこのないオリンピック」を推進しようということなっていて、合意後、日本を除く全てのオリンピック開催国・開催予定国は、罰則を伴う法規制を実施しています。

自民党議員の半分を超える、約280人が参加していると言われる「たばこ議員連盟」は、この受動喫煙防止法に猛反発をしています。

『自民たばこ議連、禁煙義務化に反発し対案公表 「このまま通すわけにいかない」』(ハフィントンポスト)

ワタミの渡邉美樹氏「小さい店は禁煙にすると間違いなく潰れる。酒と煙草は人によってはストレス解消であり、心の健康増進になる」(The Page)

渡邉氏はかつて自身が経営していたワタミにおいて禁煙を導入したものの、1年足らずで断念したという経験を持っています。こうした経験から渡邉氏は「現実問題として10坪以下の飲食店で禁煙にしたら、間違いなくお店は潰れます」と断言しています。また渡邉氏は「煙草をくゆらせながらお酒を飲むことは、人によってはストレス解消」であり、「心の健康増進になる」とも主張しています(ちなみに渡邉氏自身は、現在はたばこを吸わないそうです)。

これも全く論理が破綻しています。自分の店だけが禁煙にするとの、法律で全店が禁煙になるのでは前提条件が違います。

オリンピックをやるということは、当然飲食店など全面禁煙になることを想定すべきだったわけです。昨今の開催国は皆そうなっています。

であれば、それに反対する自民党の先生方はオリンピックに反対すべきだったでしょう。

ところがオリンピックとなれば利権の山盛りですから、諸手を挙げて賛成したわけです。

政治家としての見識が問われるかと思います。

国民の健康を利権ぶんどりのチャンスとしか見ていないのではないでしょうか。

オリンピックやはやりたい、たばこは吸いたいというのは随分と都合のいい話です。

喫煙規制の話をすると一部の愛煙家からは非常に感情的な反論があります。たばこの煙がいやななら、店に入るなというのはその典型例です。周囲喫煙店がない場合どうするのでしょうか。

この手人たちは自分の権利だけに執着し、他人の権利や人権、社会に対する責任には極めて無頓着ということです。

今月、ニュルンベルクの見本市でスウェーデンの取引先と会食している時に禁煙の話になりました。同席した社長以下二人も喫煙者でした。スウェーデンでは10年以上も前から、室内禁煙です。でも飲食店がそれ原因で客がへったり、経営難になったことはなかったそうです。また喫煙者を含めて、大きな反対もなかったそうです。

恐らく自民党の先生方の多くは例外事項を作り、それを利権化しようとしているのではないでしょうか。

むしろこれは、飲食店側にとって大きな不公平となるでしょう。それが経済的な不利益をもたらすことにもなるでしょう。室内禁煙やるならば例外は設けないことです。

前にも申しましたが、ぜんそく持ちの人にとってたばこの煙は極めて大きな、ストレスです。煙が原因で発作が起こる場合があるからです。そんなこと知るかという、愛煙家の方は頭からビニール袋をかぶせられて3分間ぐらい放置されたらどうなるか、実験されてはいかがでしょうか。

フランスなど欧州では高級レストランなどでは食後にブランデーなどの食後酒を飲み、葉巻をくゆらすのは当然でアリ、文化でした。そのフランスでも全面禁煙しています。

またランチ時の飲酒も文化といいつつ、今ではランチ時は禁酒が当然となっています。

それは以前ブログで紹介したとおりです。ぼくの友人はヤマハのフランス工場で、その労使交渉の通訳をしていました。

たばこはある意味、エアソフトガンのようなものです。いくら気をつけているといっても、町中や飲食店の中でエアソフトガンを撃つことは許されないでしょうそれと同じことです。エアソフトガンを撃つなとはいいませんが、撃つべき場所と周囲の迷惑に配慮すべきです。

ところが一部の愛煙家は町中や、飲食店の中でエアガンをどうしても撃ちたい、注意しているから大丈夫だと主張しているわけです。

喫煙店を残すのであれば、例えば喫煙店には非喫煙者の入店を法律で規制してどうでしょうか。また従業員も非喫煙者の雇用を禁止する。違反は厳しく罰する。

これならば完全に自己責任であり、喫煙者の権利も守られるでしょう。

喫煙者が来ないと商売にならない、ウチのお客は喫煙者ばかりだ、という店も、そうであえば非喫煙者の客がいなくともやっていけるでしょう。また分煙だった店から喫煙者が流れるからなおさらでしょう。

つまり、喫煙者がいないと潰れるという店、喫煙者の権利も守れるわけです。

いかがでしょうか。

ぼくも喫煙をやめろとは申しておりません。

ですが、吸わない人間の権利や社会福祉を考えて欲しいといっているだけです。

今や愛煙家の人口は2割を切っております。そんなものは知ったことか、とおっしゃる愛煙家の発言が多ければ多いほど、自分たちはますます社会から孤立化すると思います。


編集部より:この記事は、軍事ジャーナリスト、清谷信一氏のブログ 2017年3月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、清谷信一公式ブログ「清谷防衛経済研究所」をご覧ください。

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清谷 信一
軍事ジャーナリスト、作家

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