「籠池爆弾」虚実取り混ぜての話は鵜呑みにしないこと

早川 忠孝

籠池爆弾が炸裂したような印象だが、ここはひとまず今後の展開を見守っていた方がいいだろう。

まずは、どこに本当の問題があるのかを見極めるのが先決である。
たとえ籠池氏の話が事実であっても、法律上は何の問題にもならない場合があるから、慌てて籠池氏の話に飛び付かないことだ。

裏を取るべし。

この人は、同じ日付で金額の異なる3通の工事契約書の存在を指摘されても、みんな正しいと断言する人だから、物事の判断基準が私などとは明らかに違う。

自分の経歴書に、自治省から奈良県庁に出向と記載されている事実を指摘されても、それは経歴書の作成をしたアルバイトが自治省へ出張という自分の言葉を自治省から出向と聞き違えただけだ、などと言い張る特異な人だ。

近畿財務局から自分の弁護士にしばらく身を隠すように言われたから自分はしばらくホテルに居た、などと昨日の段階では言っていたようだが、当の弁護士も近畿財務局の人もこれを即座に否定し、弁護士は代理人を辞任するに至っている。

まあ、そういうことがあっても籠池氏の言っていることを単純に信じてしまう方もおられるだろうが、私の場合はそうは行かない。

籠池氏の話は信じていい部分とそのまま信じては危ない部分の双方が入り混じっている、と見ておいた方がいい。

籠池氏がずいぶん厄介な人であることだけは間違いなさそうだ。
籠池氏にあること、ないことを好き勝手に喋らせないようにするためには、どうしても籠池氏の証人喚問ないし参考人招致が必要なようだ。

内閣も大阪府も国会もこれ以上籠池氏に翻弄されないように、このあたりでそれぞれしっかりガードを固めた方がよさそうである。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年3月16日の記事を転載させていただきました(アイキャッチ画像、動画はハーバービジネスオンラインより)。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。