馬鹿息子は大学に行ってはいけない

2017年03月19日 20:00

井上晃宏さん細野豪志衆議院議員の論争がおもしろかったのですが、一回で終わってしまったのが、ちょっと残念でした。

わたしが現役の教員の頃、子どもたちによく語っていたのは、「学校の勉強をがんばりすぎてはいけない」でした。子どもたちに、「なんで勉強するの?」とたずねると、みんな「人生を豊かにするため」とか「希望の仕事につくため」といったわたしの顔色を見る道徳の授業の影響をもろに受けたような回答をしてくれました。(道徳の時間とは、子どもたちが教師の顔色を見てポリティカリ・コレクトネスな発言を練習する授業です)

わたしはこう言葉をつぎます。もしきみたちが高校の先生に同じように聞いて、きみたちと同じことを言ったらそれはおためごかしなんだよ。「よい大学に行ってよい会社に行くためだ」と言ってくれたらそれはそれで正直な先生だよ。

ただし、これは半分しか正解ではありません。なぜなら、ここで言われる「よい会社」を目指すことはwin-winにはぜったいにならないからです。「よい会社」を支えるのは多くの「よいとはいえない会社」です。学校教育に過剰に期待すれば、かならずwin-loseを生む仕組みになっていると思います。学歴の多くがシグナリングである以上、そうならざるをえません。井上さんの言うように、貧乏でも東大に行ける学力のある人はおおいに行ったほうがいいと思います。Winnerになれるんだから。「学校の勉強」一辺倒で20歳過ぎてまでがんばっていい人はじつは限られてると思います。

学校の勉強に過度の期待をして、20歳前後というもっとも職業訓練に適した時期を失うのは、本人にとっても国家にとっても大きな損失でしょう。

転職活動をされた方なら経験をされていると思いますが、日本でいちばん大切なのは、「学歴」ではなく「若さ」です。(「若さ」がなくなる前に「職歴」で強固に補強しなくてはなりません)その大切な資源を、無駄な教育を受けて無為に過ごしてしまっていいのでしょうかね。

安倍総理は施設方針演説で「どんなに貧しい家庭で育っても、夢を叶えることができる。そのためには、誰もが希望すれば、高校にも、専修学校にも、大学にも進学できる環境を整えなければなりません」と踏み込んだ。

そうですが、だれかがお金をはらって、誰もが希望すれば、高校にも、専修学校にも、大学にも進学できるのは、はらうほうにも本人にとってもありがた迷惑なんじゃないかな。

中沢 良平(元小学校教諭)

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