怒りを抑え込まずに上手く解消する

2017年03月24日 06:00
無題

写真は参考書籍書影

人は利己的な価値観を持ちやすい。そして、各々が自分が正しいと思い込んでいるところに問題がある。例えば人に対する怒りの感情を考えてみよう。怒りを感じて仕返しをしようとする。仕返しが成功しても、そこに新たな怒りの感情が発生する。怒りの連鎖は永遠に尽きることがなくなってしまう。

今回は起業家の、後藤勇人(以下、後藤氏)に、社会人として必要な感情のコントロール方法や、朝の過ごし方について聞いた。後藤氏は、ギターのグレコで有名なフジゲン創業者の横内祐一郎氏の総合プロデュースをおこない、ブランド構築の専門家として知られている。

■怒りの感情は手放してしまう

――「情動のハイジャック」という言葉がある。これは、当時ジャーナリストのダニエル・ゴールマン著書『EQ こころの知能指数』のなかで紹介されている有名なChapterである。本書は、世界600万部の大ベストセラーになり、EQの必要性を理解させる契機ともなった。

「上司の叱責で緊張のあまり言い返せなくなった状態」。子どもにありがちな「キレる」という状態も情動(感情)がコントロールを失っている。パワハラ上司なども包含されるだろう。「怒り」というマイナスの感情を感じると「情動のハイジャック」が発生しやすい。

実は、ドナルド・トランプ大統領もそれを実践した人と言われている。不動産王として君臨するトランプ氏は過去4度も破産申請をしている。そんな時ほど、赤いネクタイを身につけて、堂々と立ち居振舞う姿は、EQでいうストレス対処(ストレス耐性)の高さをあらわしており、怒りをパワーに変えている姿でもある。

「私は毎朝、意識して取り組んでいることがあります。それは、『怒りの感情を手放す』ことです。人生には理不尽に思えることが必ず起こります。心に負の感情を抱いたり、違和感を覚えたり、その感情が怒りや不満に変化することもあります。負の感情をずっと心に留めておくのは、あまりよいことではありません。」(後藤氏)

「私がこれまで出会ってきた一流の人たちは、感情をコントロールするのが素晴らしく上手でした。どんな理不尽な目にあっても、言葉をかけられても、まったく怒らず、不機嫌な様相すら感じさせませんでした。」(同)

――そして、後藤氏はどうやって感情をコントロールしているか尋ねたところ、怒りの感情をムリに変えようとしたりせず、そのまま受け入れて手放す方法を教えられたそうだ。

「自分に起こることはすべて自分が原因であること。だからこそ、どんな結果でも受け入れて、自分と違う意見であっても否定せず今できうる最高の行動をとり、結果を待つというものです。そうすることで、怒りの感情が消えていきます。」(後藤氏)

「怒りの感情を手放すことができず、抱えていると、ちょっとしたことでイライラしたり平穏な状態が保てず、本来の自分を見失ってしまいます。怒りの感情を手放すのは、朝が適しています。」(同)

――朝のうちに、感情を平穏にしておけば、その日1日、自分らしく過ごすことができるということだろう。

■心の乱れはパフォーマンスを低下させる

――モチベーションがなかなか上がらないとき、うまくいかないときは知らず知らずのうちに、怒りの感情、負の感情を溜め込んでしまっている可能性がある。朝の過ごし方は大切である。

「どんなに頑張ってもムリなことはあります。受け入れて、悪あがきせず、平穏に過ごすことも大切です。中国の古典、朱子学に主一無適という言葉があります。『ことに当たっては、その一事に精神を集中統一し、ほかに散らさないこと』という意味です。」(後藤氏)

「心が乱されていては、パフォーマンスも発揮できません。そのような状態では、どれも中途半端になってしまい満足のいく結果を出すことは難しくなります。」(同)

――あなたの心の状態はいかがだろうか。この機会に振り返ってみては。

参考書籍
結果を出し続けている人が朝やること』(あさ出版)

尾藤克之
コラムニスト

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