ロンドンテロ 5人死亡 〜 新聞紙面はどんな感じか

小林 恭子

デイリーミラー紙23日付に掲載された、実行犯とみられる人物が警察に押さえつけられた場面。左端の警察官は実行犯が使ったナイフを右足で踏んだ格好となっている。

ロンドンのウェストミンスター議事堂(日本の国会議事堂にあたる)付近で、22日午後、テロ事件が発生した。

23日朝現在までに、5人が死亡し、40人が負傷している。

これまでの事情については様々な記事が出ているが、

今回のテロで「ローン・ウルフ(一匹狼的)アタッカー」が、ローテク(爆弾や銃などではなく、車を使う)によってテロを起こすという、欧州で発生した最近のテロのトレンドについて、東洋経済オンラインに寄稿している。(以下タイトルをクリックすると、記事が出ます。)

ロンドンテロで鮮明化したローテクの脅威

2005年のロンドンテロと比較して、どこが変わったのか、雰囲気はどうかなど個人的な印象を、BLOGOSに寄稿している。

誰もがテロリストになり得る社会で、どうテロを防ぐのか  

もしよかったら、見ていただけると幸いである。

23日付の新聞を買ってみると、どれもテロがトップになっているが、実行犯と思われる人物の写真をいくつかの大衆紙は1面で報じていた(右端写真の横になってる男性)。ただし、この人物が本当にそうなのかどうかは分からない。「誤報」である可能性もある。

ロンドン警視庁は、「国際的なイスラム過激組織にインスパイアされた」犯行としているが、実行犯の身元情報を公表していない。

夜が明けた今日、昨日途中で停止された議会が議事を進める予定である。

日本大使館からのメール

23日、ロンドンの日本大使館から送られてきたメールは以下。

ロンドン中心部(ウエストミンスター)におけるテロ事件の発生【更新】

在英国日本大使館

平成29年3月23日

1 3月22日14時50分頃,ロンドン市内ウェストミンスター橋の歩道を車両が暴走して多数の通行人を轢き,その後ナイフを持った男が英議会下院への侵入を試み警官1名を刺殺する事件が発生しました。警察当局の発表によると,この事件により,少なくとも犯人を含む5名が死亡,40名が負傷したとされています。なお,犯人1名は現場で警察官に射殺されています。

英国当局は,本事件は犯人が国際テロリズムに触発されたという想定で捜査を進め,また,テロの脅威度「深刻(severe)」(5段階中2番目に高い)を継続する,今後数日間,ロンドン市内をはじめ全国で武装・非武装の警察官を多く配置するとしています。

皆様におかれては,引き続きニュース等で関連の最新情報の入手に努めていただきつつ,外出時には周囲の状況に注意を払い,不審な人物や状況を察知したら速やかにその場を離れる等,安全確保に十分注意して下さい。

2 3月23日付で外務省海外安全ホームページに英国に対するスポット情報が発出されましたのでお知らせ致します。

【スポット情報】英国:ロンドンにおける英議会下院及び周辺でのテロ事件発生に伴う注意喚起

(PC)==> http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcspotinfo_2017C057.html

(携帯)==> http://m.anzen.mofa.go.jp/mblatestspecificspotinfo.asp?infocode=2017C057

3 本テロ事件の影響で現場付近への立ち入りが制限されています。暫くの間は,現場付近には近づかないようにして下さい。

*ロンドン市内の交通情報については,ロンドン交通局のホームページ(以下)等から入手できます。

【ロンドン交通局HPhttps://tfl.gov.uk/traffic/status/?disruptionIds=TIMS-154737


編集部より;この記事は、在英ジャーナリスト小林恭子氏のブログ「英国メディア・ウオッチ」2017年3月23日の記事を転載しました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、「英国メディア・ウオッチ」をご覧ください。