豊洲移転阻止!明らかになった市場PT小島座長の野望

2017年03月30日 11:30

市場問題プロジェクトチームの座長、小島敏郎氏(都政改革本部サイトより:編集部)

こんにちは。東京都議会議員(大田区選出)のやながせ裕文です。

都議会の定例会では、豊洲移転問題について議論が集中した。本会議や委員会の質疑を終え、あとは議決を残すのみとなった昨日(3月29日)、市場プロジェクトチームで驚くべき提案がなされた。

昨日14時に開始された市場プロジェクトチームは、議題である「豊洲市場における液状化対策」についての議論を終えると、小島座長は、おもむろに「取りまとめに向けた課題と今後の検討スケジュールについて」と題してプレゼンを始めた。

50分近くの時間を、小島座長ひとりで大演説をぶった訳だが、その内容がなかなか刺激的なものだった。豊洲市場の建物の安全性など、これまでの議論をまとめたうえで、テーマは市場経営の継続性に及ぶ。ここでは、大規模修繕などを含めて、市場会計の破綻に言及。破綻を回避する方策として、「使用料を2倍にする」「他市場の順次売却」「税金の大規模な投入」を解決策として提案した。

なぜか小島座長は、市場会計の破綻を前提としているが、市場当局の意見が反映された形跡はない。突っ込みどころは満載なのだが、赤字を減らすための方策は検討されるべきなので、なんとかここまでは許容できる。

問題は、その後だ。破綻を回避する策といって非現実的な財源確保案を提示し、「こんなことは出来ないだろう!」という論理展開の流れで、満を持して「築地再整備プラン」を提案したのだ。プランは市場内に種地を生み出して、順次移設しながら改修工事を行うという「ローリング案」。設計1年、工期6年で500億から800億円の工事費用だという。ほんまかいな。

これは、はっきり言ってスジが悪い提案だ。7年前、現在地再整備を検討した時にも、「ローリング案」は真っ先に検討した。コストを低く抑えられると考えたからだ。だが、土壌汚染対策やアスベスト対策を考慮すると、一気に処理できないこともあって、工期はかなり長くなる。また、営業しながらの工事となるため、きめ細やかな市場業者の合意形成が必要で、これが大きな壁となる。かつて再整備にトライしたとき、業者間で不満が噴出し、400億円も投じながら挫折したではないか。ここから、築地再整備には、ローリングより仮移転が現実的だとの結論に至り、晴海仮移転プランを策定した経緯がある。

コンクリート下の地下水を問題としながら、営業しながらのアスベスト工事を問題にしないのはおかしいではないか、など言いたいことはいくらでもある。だが、そもそも、築地再整備プランを検討素材として提案しているのに、既に5800億円投資して完成している「豊洲市場」をどうするのか、については全く触れられていない。豊洲市場に移転すれば市場会計が破綻するとしながら、築地の土地を売らずに市場会計を破綻させない方策については言及がない。築地再整備を提案するためだけの、強引なロジックといえるだろう。

そもそも、この市場プロジェクトチームは、胡散臭いものであった。なぜか豊洲市場に否定的なメンバーが選定されており、「専門家」というより「反対運動家」といったほうがふさわしい人物も含まれている。なによりも、チームを総括する小島座長その人が、反原発運動に加担した経歴をもち、ただの元官僚とはいえない運動家の側面をもつ。

「豊洲移転を早期に決断すべし」との世論が高まるなか、築地再整備を実現する「最後の賭け」に出たのではないか。市場プロジェクトチームが、ついに、その本性を現した(当初の目的を明らかにした)といえよう。

日本維新の会は、3月9日、「豊洲市場移転問題に関する提言 ― 都民ファーストのリスクコミュニケーションを!」と題する提言を小池知事宛に提出した。豊洲移転への早期決断を求めている。戦略本部の設置をもって潮目が変わったという人もいるが、まだまだ、小池知事がどのような決断を構想しているのかはわからない。賢明な知事のことだから、都民ファーストの決断をするはずだと信じているが。


編集部より:この記事は、東京都議会議員・柳ヶ瀬裕文氏のオフィシャルブログ 2017年3月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、やながせ裕文オフィシャルブログ「日々是決戦」をご覧ください。

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やながせ 裕文
東京都議会議員(大田区選出、東京維新の会)

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