千葉・ベトナム女児事件。それでも、見守り活動を続けよう

2017年04月19日 06:00

先月26日、千葉県松戸市でベトナム国籍の小学校3年生の女の子レェ・ティ・ニャット・リンちゃんの遺体が発見された事件で、先週21日に容疑者が逮捕されました。

普通は容疑者の逮捕で社会は安堵するものですが、今回は容疑者が小学校の保護者会会長ということで、もちろんこの男が犯人かはまだわかりませんが「なぜそうなるのか」と言い様のない気持ちを抱いたのは私だけではないでしょう。
しかし私は「保護者会会長」という役職よりも、容疑者の長男はリンちゃんと同じ3年生で、妹も同じ小学校ということですから「この人も人の親でしょう?」という疑問から、一体どのような心理構造なのか想像がつきません。

今の時代、交通事故対策や不審者問題など子供の安全のためには保護者だけではなく地域の協力が必要です。
横浜市長としてつくづく実感したのは、子供の安全ばかりか地域における暮らしの満足度を高めていくためには地域住民の参加が不可欠だということです。

横浜市では、行政が行えば人員増などでコストがより掛かってしまう道路清掃・公園管理・地域美化・空き巣などの防犯対策の活動を、幅広い市民の参加によって運営しています。

何よりもコスト以前に自分が住む地域の活動に参加する人が増えれば増えるほど地域満足度は高まり、地域内のコミュニケーションが良くなっていきました。

今回の事件で住民参加に不信や疑問が高まることなく引き続き積極的に参加して欲しい、むしろ参加が増えるような機会にして欲しいと願います。

4月14日の毎日新聞のニュース・情報サイトには『千葉女児殺害「特異なケース、子供見守り否定しないで」』という記事がありました。

子供の見守り活動に詳しい藤岡一郎・京都産業大名誉教授(刑法)は「活動に関わった人物がこうした事件で逮捕されたケースは初めて聞いた」と驚く。活動は良心から携わる地域住民がほとんどだが、子供に目を付け、登校ルートの隙(すき)を知ることができる機会にもなり得る。「見守る地域住民と学校、PTA、警察の4者で定期的に話し合いの場を設け、連携を深めることで事件を防ぐことはできる」と提言する。また「今回の事件は特異であり、多忙な保護者に代わって子供を見守る地域活動を否定してはいけない」と理解を求める。

多忙な保護者が多い時代ですが他人任せでよいわけがありませんし、どうしてもなかなか地域活動に参加できない方などは、活動してくれている他の保護者や地域の人たちに積極的に挨拶したり感謝の気持ちを伝えることで間接的にでも活動に参加しませんか。


編集部より:この記事は、前横浜市長、前衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2017年4月18日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

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中田 宏
前衆議院議員、前横浜市長

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