「こども保険」へのご指摘について

先日のBLOGにおいて、「人生100年時代の制度設計特命委員会」が設立したこと、当面「こども保険」の制度設計を行っていくことをご報告させていただきました。

また、併せて、「子供がいない人、子育てを終えた人も保険料を負担するのは不公平ではないか」「国民に更なる負担増を求めるべきではないのではないか」「財源を保険料に求めるのはおかしいのではないか」といったご指摘に対する回答をさせていただきました。

(先日のBLOG記事は >>>こちらから

その後も「こども保険」に関して多くのご指摘をいただいておりますので、主なものについて私の考えをご提示させていただきたいと思います。

まず、財源について、教育国債が望ましいのではないか、というご指摘をいただきました。

しかし、教育国債は負担を将来に先送りするものです。

確かに教育によって受益するのは将来世代ではありますが、ただでさえ国債残高が膨大に積み上がっている中、これ以上の先送りは致命傷につながりかねないと思っています。

次に、高齢者にも負担を求めるべきではないか、というご指摘をいただきました。

国民全体で子育てをサポートすることを考えればもっともなご指摘だと思います。

財源については今後の特命委員会で整理をしていくことになりますが、提案した時点の私の考えは、医療や介護の負担と給付の在り方を見直すことによって高齢者の皆さんにもご協力いただくことを念頭に置いていました。

そして、こども保険の給付内容が不透明ではないか、というご指摘をいただきました。

この点についても今後の特命委員会で整理をしていくことになりますが、提案した時点の私の考えは、幼児教育に使えるバウチャーを配布するか、現金給付をすることを念頭においていました。

最後に、今後景気が冷え込んだり医療・介護の保険料が上がったりした時には負担感が高まり、「こども保険」の保険料まで負担することについて国民の理解を得ることはできないのではないか、というご指摘をいただきました。

私は、人口減少・超高齢社会を迎えた日本にとって、少子化対策ほど優先度の高い分野はないと考えています。現在、社会保険料の本人負担割合は15%程度となっています。

今後、我が国を巡る経済状況が変化したとしても、0.1%であればご理解をいただけると思っています。また、医療・介護の負担と給付の在り方を見直し、持続可能な社会保障への見直しを行っていくことも不可欠です。

日本の将来を想う気持ちは同じ。ご指摘いただいた皆さんには心から感謝申し上げます。

引き続き、皆さんのご意見を真摯に受け止めさせていただき、制度設計にいかしていきたいと考えています。

鈴木隼人 衆議院議員(自由民主党、比例東京)
プロフィール
1977年生まれ。東京大学卒業、東京大学大学院修了、経済産業省勤務を経て、2014年の衆院選で初当選。「若者の政治参加検討チーム」主宰、「認知症予防の会」代表、「育menサミット」代表、貧困の連鎖解消プロジェクト「Youth Aid Japan」代表