出版業界で上場を目指すということ

2017年04月23日 11:00
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「アゴラ出版道場」でおなじみ城村典子氏

2015年に国内で出版された書籍と雑誌の販売額が、前年より約5%減の1兆5200億円程度にとどまった。これは、市場のピークが1996年(20年前)の2兆6563億円の約6割に落ち込んだことを意味している。

しかし、出版不況といわれながらも出版には根強い人気があり、特にビジネスを指南するビジネス書の市場は活性化している。サラリーマンや主婦の書いたビジネス書がベストセラーになるなどプレゼンスの高さに注目が集まっている。

出版とWEBライティングの融合

アゴラでは業界で初めて(恐らく日本で初めて)の取組みとして、出版とWEBライティングとの組み合わせによるブラッシュアップを提供している。これは出版企画書を掘り下げる段階でメディアでの反響を見ながら精査できることが特徴である。テーマにがニーズに合致しているか読者のリアルな反響を得ることができる。

アゴラは月間で、単体約1000万PV(総トータル約4000万PV)をほこる、オピニオンサイトとして日本を代表するWEBメディアである。その強みを、最大限活用することができる。そのため、「本を出したい人」だけではなく、「アゴラで書き手になりたい人」の申込みも増えている。

多くの出版コンサル(出版エージェント)は、出版以外の可能性を見出すことは非常に難しい。高額な費用を支払わされたが何のメリットもなかったというケースも少なくない。「出版コンサル」はトラブルが多い業態として、国民生活センターのHPには様々な事例が公表されている。

さらに、出版コンサルには、2つの問題点がある。1つはコンサル費が高額である点にある。ほとんどの業者は50万円以上、高い業者であれば、100万円以上のところも少なくない。高額を支払うので出版が実現できなければトラブルになることは当然だろう。

そして2つめは、難易度が高まっている点にある。出版社は有利な条件として、著者買取(出版部数の買取)を求めてくる場合がある。出版社にとって商業出版は投資になるので、売上げの見込みが立ちにくい著者は合意形成をはかることが難しい。

仮に、定価を1500円とした場合。著者購入価格は1200円になる(定価1500円×80%)。1000冊程度の買取を求められたら、120万円の費用が掛かるということであり、これに出版コンサルのフィーが加算されたら200万円を超してしまう。

さらに、重版率は10%~15%といわれている。1冊目が売れなければ2冊目を出すことは困難である。多くの著者は、本を出すことにエネルギーをつかい果たして、出版後のプランニングまでは対応できていない。

正しい情報の入手を

まれに、出版社に猛烈にアタックしている人を見かけることがある。気持ちは理解できるが、その時間はムダになってしまう可能性が高い。私の周りの著者をみても、出版社への個別アタックで出版を実現できたケースはない。

出版社の編集者は、日々の編集業務に追われておりハードワークである。それでも、編集者の元には毎日多くの出版企画書が送られてくる。出版社は新しい著者を求めてはいるが、これは同業者の紹介のみに限定される。やみくもに拡大しようとは考えていない。

「企画がよければ見てもらえる」と考える人もいるだろう。企画の良し悪しを判断するには、出版企画書を“読んでもらう”必要性がある。あなたの元には様々な業者からDMが送られてはこないか。その全てに目を通すだろうか。

出版業界は非常にアナログ的である。流動的ではなく固定的であることからイレギュラーなことや、異なることに対する寛容性に乏しい。そこには一定のルールが存在する。出版業界の情報はあまり公開されていないが、選択する側も賢くなり目利きにならないといけない。

書籍は信頼を高め自分を効果的にPRするためのツールになる。お客様を訪問する際、セミナー、勉強会などで名刺と一緒に渡すことも可能である。そのように考えると、あらゆる職業の人にとって出版は魅力的な施策であるといえよう。

尾藤克之
コラムニスト

<アゴラ研究所からお知らせ>
―出版が仕事の幅を大きく広げる―

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追記
アゴラ出版道場に渡瀬裕哉さん、田中健二さん登壇決定」。

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尾藤 克之
コラムニスト/経営コンサルタント

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