「共謀罪」マスコミの取材は一段落も、本当の検討はこれから

2017年04月28日 06:00

政府提案の組織犯罪処罰法改正法案(いわゆる共謀罪関連法案)について毎日新聞は当初、私を賛成派のカテゴリーに当て嵌めてみたが、色々検討して反対派の方に組み入れることにしたようだ。

まあ、政府原案のままではまだ賛成出来ないな、というのが私のスタンスだから、政府原案には反対しているという意味で反対派に括られてしまうことには特に反対しない。

私が申し上げたいことがそのまま正確に国会議員の皆さんや一般の国民に伝わればありがたいな、と思っていたので、私を無条件賛成派の一人にしてしまうような記事の作り方には異議を述べていたのだが、まあ、一般の方々にインパクトのあるような方を選んでいただければ結構である。

とにかく毎日新聞を読んでおられる皆さんが、おっ、と思われるような見出しを付けていただき、私の意見の中身にまで目を通したくなっていただければありがたい。

先日衆議院の法務委員会に参考人として出席したので、私が今でも元気だということを確認された方も多そうである。テレビに参考人の顔が映ったようで、テレビで見ましたよ、と声を掛けてくださる方が何人かおられた。

小林よしのり氏も参考人として出席されていたので、小林よしのり氏ばかりにスポットライトが当てられたような観もしないではないが、一応参考人は賛成派と反対派、それに私の修正派の3派に分かれることになった。

数で決めるのなら、賛成派が勝つのが必至だが、反対派の意見にも十分に耳を傾けるのなら、内容はともかく、修正派に全体の取りまとめを委ねたくなるはずだ。私にとっては最高のポジションである。

単純な賛成派からすれば、修正派は結局は反対派と同じ扱いを受けるだろうし、反対派からすればむしろ賛成派扱いされてしまうはずである。

賛成派と反対派の仲を取り持つべく懸命に頑張るのが修正派だから、最後の最後に仕事をするのは修正派である。
修正派に力がなければ、賛成派からも反対派からソッポを向かれてしまうだろうし、何の修正も実現できなければ、役立たず、とみんなから見做されてしまうような難しい立ち位置である。

私は、そういう難しいポジションに立ったり、そういう役割を担うことを些かも厭わない。
うん、面白い、と思いながら、あれやこれや首を捻ってなけなしの知恵を絞り出す。

マスコミの取材は、今日で一段落したようだ。
結局、産経も読売も私の存在を事実上無視した。
産経や読売が私の意見を取り上げるようになったら面白いのだがな、と思ってきたが、そこまでの面白さはなかったようである。

まあ、それはそれで結構。
本当の作業は、これから始まる。

もう一度私の出番が巡ってくればいいな、と思っている。
民進党の皆さんが、この辺りでただの反対から、対案、修正案の作成に舵を切ったら、もう一度私に出番が来るかも知れない。

出来れば、そうなって欲しい。
民進党が積極的に対案を出せるような政党に衣替えしてくれれば、世の中はずいぶん血が違ってくるはずである。

お分かりかな。

金田法務大臣の奮闘に期待する

法務大臣は、もっとご自分に自信を持たれた方がいい。

法を作るのは、あくまで国権の最高機関である立法府の国会だ、ということをまずいはしっかり認識していただきたい。

立法府である国会を構成する国会議員こそが法の趣旨を最も理解していなければならないはずである。
法務大臣は、法務官僚を指揮監督し、法務行政の執行の適正化を図るべき重要な職責を担っている国会議員から選ばれた閣僚の一人で、単なる法務官僚のトップなどではない、ということをよくよく自覚されることである。

法の運用の細部にわたることは刑事局長等の法務官僚に委ねて差し支えないが、しかし、法の根幹に関わることについては、大臣がご自身で自信を持ってしっかりお答えになられることだ。

法務大臣が、かつて政府が提出して廃案になった共謀罪法案については一定の懸念があり、その懸念を取り除く必要があったことを認められるだけで、その後の法務委員会の質疑が一変する可能性がある。

今審議中の組織犯罪処罰法改正法案についても一定の懸念があることを法務大臣が認められれば、法務官僚が用意した規定路線から一歩前に足を出すことになる。
それが、政治主導の本来のあり方であるはずだ。

今が絶好のチャンスである。
自民党、公明党、維新の間で政府原案の修正協議が進むという大事な局面だからこそ法務大臣はその局面を活用してご自分の見識を示すことに大変な意義がある。

修正の方向性を示唆するだけで足りる。
細かい修正項目についてまで言及する必要はない。
政府原案をとにかく修正することに法務大臣として特に異存はないのだな、ということが分かると、野党の間でもそれぞれに政府原案についての修正に向けての議論が始まるはずである。

出来れば、連休に入る前に修正の方向性を示唆されればいい。

28日、衆議院の法務委員会で組織犯罪処罰法改正法案についての質疑が行われることになったという。
このチャンスを活かさない手はない。

ほう、案外物がよく分かった大臣だ、ということになるはずである。
ご参考までに。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年4月27日の「テロ等準備罪・共謀罪」関連記事をまとめて転載させていただきました(アイキャッチはYouTubeより)。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。

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