「室内温度28℃」今明かされるクールビズの真実

2017年05月20日 06:00

今年もクール・ビズが始まっています。
環境省は今年の期間を5月1日〜9月30日の5ヶ月間に設定しています。

クール・ビズを始めたのは、横浜市です。

平成14(2002)年、横浜市長に就任後すぐにクール・ビズの前身「夏は夏らしく・ノーネクタイ運動」を始めましたが、当初は本当に大騒ぎになりました。
横浜市内だけでなく神奈川県内のネクタイ業界は「ネクタイが売れなくなるじゃないか!」と大反発、
「失礼じゃないか!」
「礼儀を知らないのか!」
「服装がカジュアルなって乱れる!」
といろいろと言われました。

夏のオフィスで冷房がガンガン効いてうすら寒いのは本末転倒ですが、一方で発熱量が少なく環境に優しい温度設定すれば暑いわけです。
「それならばネクタイを外そう!」ということになり、横浜市役所内を皮切りに、市内企業にも呼びかけました。
翌年(平成15(2003)年)には神奈川県と川崎市に、平成16(2004)年には首都圏サミット会議(東京・千葉・埼玉の都県・政令市)で呼びかけて首都圏全体に広がりました。
そして平成17(2005)年、小池百合子・環境大臣(当時)がネーミングを募集して「クール・ビズ」となったのが、経緯です。

環境省が推奨するクール・ビズ時の室内設定目安温度は28度ですが、先日この温度は「根拠がなかった」とちょっとした騒ぎになりました。

各省庁の副大臣が集まる副大臣会議で、盛山正仁・法務副大臣(クール・ビズ開始当時に環境省の担当課長)が
「科学的知見をもって28度に決めたのではない。何となく28度という目安でスタートして、それが独り歩きしたのが正直なところだ」
と発言したのです。

「そんなバカな?」と驚いて調べてみると、根拠はありました。
昭和45(1970)年に定められた建築物環境衛生管理基準では、人が集まる場所の適温を17度以上28度以下となっていて、「何だかよく分からないがやれと言われて始まったクール・ビズ」ではないのです。

いずれにせよ横浜市でクール・ビズをスタートさせた15年前は日本初の試みだったため文句を言われまくりましたが、
「服装指導ではないんです」
「環境を考えて28度設定にするために、ネクタイを外す・上着を取ることなどはお互いに許容しあいましょう」
と説得をしたものでした。


編集部より:この記事は、前横浜市長、前衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2017年5月18日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

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中田 宏
前衆議院議員、前横浜市長

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