天皇陛下「祈るだけで良い」の真意は?

2017年05月27日 06:00

今週21日の毎日新聞1面の見出し
『陛下 公務否定に衝撃』
『「有識者会議での「祈るだけでよい」』
を見て、驚きました。

記事を要約すると

・政府は国会で審議予定の「陛下の譲位に関する法律案」取りまとめのため有識者会議を設置した
・その会議が行ったヒアリングで出た一部の専門家の「祈るだけでよい」との意見に陛下がショックを受けられた

といったもので、これに対し翌22日には宮内庁の西村泰彦・次長が
「陛下が(お考えを)話された事実はなく、従って、宮内庁として内閣に報告していない」
と述べましたが、毎日新聞は社長室広報担当が
「十分な取材に基づいて報道しております」
とコメントしています。

あらためて有識者会議の議事録を確認すると、確かに渡部昇一・上智大学名誉教授(故人)や平川祐弘・東京大学名誉教授がこうした趣旨の発言をしていました。
こちらもまとめてみると以下のような意見でした。

「陛下の何よりの役割は国・国民のために”祈る”こと」
「”象徴”としての公務は軽減できる」
「そのことを天皇陛下の周りの人たちはむしろ進言すべきではなかったか。」

平川祐弘・東京大学名誉教授は天皇陛下への敬意や感謝を述べた上で、

「外へ出て能動的に活動せねばならぬとは特に今の陛下に強いお考えで、その陛下御自身で拡大された天皇の役割を次の皇位継承者にも引き継がせたいご意向に見受けられます」

「今の陛下の個人的解釈による象徴天皇の役割を次の天皇に課することになるのではないかと思います。特に問題と感じますのは(略)」

と疑問を投げています。

首相官邸「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議

毎日新聞と宮内庁のどちらが真実かはさておき、本質は何でしょうか。

象徴天皇として被災地の慰問や戦没者の慰霊、障害者施設の訪問、国民体育大会の出席などは果たして不要でしょうか?
このような仕事・役割は尊くもわれわれ国民にとっては励みになるありがたい機会だと思います。
天皇の役割を削ぎ落とすと本来は国家国民のために祈ることなのかもしれません。
しかし前述のようなご公務がなくなれば国民が天皇陛下に接する機会は無くなってしまいます。

ご公務を軽減されることはあっても少しでも多く国民の前にお出ましいただきたいと思います
今上天皇が”象徴”の姿を追求されてきたことは間違いないでしょう。
伝聞では「ご不満をおっしゃった」かどうかの真実はわかりませんが、そうあってもおかしくないと思います。


編集部より:この記事は、前横浜市長、前衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2017年5月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

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中田 宏
前衆議院議員、前横浜市長

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