【映画評】バイオハザード:ヴェンデッタ

2017年06月07日 06:00
バイオハザード ヴェンデッタ (角川ホラー文庫)

対バイオテロ組織BSAAのクリス・レッドフィールドは、武器密売組織の拠点である謎めいた洋館に突入する。国際指名手配犯グレン・アリアスと対峙するが、クリスはそこで信じがたい光景を目にし、アリアスを取り逃がす。一方、かつてラクーン市警の特殊部隊S.T.A.R.S.だった大学教授レベッカ・チェンバースは、死者をよみがえらせる新型ウイルスの治療薬の開発に成功する。だが、その直後に研究所が襲撃され、レベッカは死の危険にさらされるが、駆け付けたクリスに救われる。クリスとレベッカは、新型ウィルスが関わる事件をよく知る、大統領直轄のエージェント組織「DSO」のレオン・S・ケネディを訪ねる。彼らはアリアスの目的がバイオテロだということを知り、その策略を阻止するためにNYへと向かう…。

世界的な大ヒットアクションホラーゲーム「バイオハザード」シリーズをフルCGで描く長編アニメーション「バイオハザード:ヴェンデッタ」。「ディジェネレーション」「ダムネーション」に続く、フルCGアニメの最新作だ。ゲームファンにはおなじみのキャラクターが勢ぞろいするが、何と言ってもクリスとレオンが共闘するのが本作の最大の魅力である。生き返った凶暴な死者を治療する新薬を開発したレベッカが、バイオテロを目論むアリアスに狙われるが、彼女の命はもちろん、全人類の命をも危険にさらすバイオテロは、アリアスにとっては狂気にも似た復讐なのだ。冒頭の不気味な洋館の雰囲気は、ゲームファンには嬉しいビジュアルだし、田舎町で自らの人生を呪いながら酒におぼれていたレオンが、クリスとレベッカの要請で復活するやいなや、最強の戦士と化すあたりも胸がすくだろう。

ストーリーは、正直、ご都合主義が目に付くのだが、何と言っても気合の入ったアクションがスゴイ。とりわけ、接近戦で威力を発揮する戦闘射撃術は、実写では絶対に不可能な、ありえないレベルの強さだ。もうクリスもレオンも笑いが出るほど強いのである。銃とアクションを融合した“ガンフー”は他の実写映画でもおなじみだが、CGレベルだと、やりたい放題のガンアクションになることが改めて確認できた。監督は「THE NEXT GENERATION パトレイバー」シリーズの辻本貴則。音楽も同じくパトレイバーの川合憲次。押井守作品の常連の名前が連なっているのが、アニメファンとしては興味深いところだ。次なる戦いを予感させるラストと共に、次回作を期待したい。
【60点】
(原題「バイオハザード:ヴェンデッタ」)
(日本/辻本貴則監督)
(アクション度:★★★★★)


この記事は、映画ライター渡まち子氏のブログ「映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評」2017年6月6日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

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