思わず注文したくなる「メニュー」とはどういうものか

2017年06月16日 08:00

写真は、さわらぎ/寛子氏。

キャッチコピーの重要性はビジネスをしている人であれば、誰もが理解をしている。しかし奥が深い。「カッコいいキャッチコピーをつけたのに売れない」「エッジを立てたら、うさん臭さが残って逆効果になってしまった」など、失敗事例も枚挙にいとまがない。

コピーライターとして活動する、さわらぎ/寛子(以下、さわらぎ氏)の近著『キャッチコピーの教科書』(すばる舎)には、キャッチコピーのヒントが、つまびらかに紹介されている。主な実績としては、近畿日本鉄道の「舞台は、伊勢志摩」キャンペーンなどがある。今回は、キャッチコピー作成のヒントについて聞いた。

注文したくなる「メニュー名」の付け方

――飲食店で注文をする際、なにを重視するだろうか。メニュー名に「形容詞、食感、産地」などが入っていると注文する際の基準になりやすいことは知られている。「もりそば」より「手打ちそば」のほうが美味しそうだし、「秋田県産比内地鶏の親子丼」「比内地鶏のふわふわオムライス」と書かれていれば高級感を感じないだろうか。

「ほかの例では、同じオムライスでも、単に『オムライス』と書かれているより、『ふわとろ卵のオムライス』のほうが美味しそうに感じます。飲食店や食品販売をする方にとって、メニュー名を変えることは、いちばん手軽でいちばん効果のある方法です。パターンに当てはめて、『今より売れるメニュー名』を作ってみましょう。」(さわらぎ氏)

「まずは、効果やメリットをうたう方法です。『1日分の野菜が摂れる』『コラーゲン入り』などが該当します。次ぎが、食感です。ふわふわ、とろーり、カリカリ、などの食感をいれるとイメージが膨らみます。産地や栽培方法のこだわりも効果的です。ただし漠然とした言葉では伝わりません。」(同)

――漠然とした言葉を「具体的にする」とはどのようなことだろうか。

「たとえば、『こだわり』『厳選素材』『究極』など、漠然とした言葉では本当の価値が伝わりません。『厳選素材にこだわった究極のラーメン』ではなく、厳選した素材とは何かどこがどう究極なのかを具体的に書かなくてはいけません。『久米島の天然塩で作った昭和の懐かし塩ラーメン』と書かれていたら伝わりませんか。」(さわらぎ氏)

「産地や栽培方法のこだわりを入れるだけで、価値が伝わります。実際に売れている商品などの事例をみるとわかりやすいでしょう。」(同)

書籍タイトルにはヒントがいっぱい

――コピーに迷ったらなにをすべきか。実は、書籍にはヒントが多い。書籍のタイトルやコピーは、編集者やその道のプロが売れ筋を分析して考え抜いたものである。参考商材として理想的である。

「本のタイトルは非常に参考になるはずです。どんな言葉が人の心に刺さるか、どんな言葉がトレンドなのかもわかります。できればネットではなく、実際に書店に行って、売れ行きの良い本が並んでいるコーナーで、平積みされている本のタイトルを見てみましょう。ベストセラーのタイトルは要チェックです。」(さわらぎ氏)

「ビジネス書や自己啓発書に目が行きがちですが、料理本や歴史書、俳句や園芸など普段は見ない本のコーナーに行くと意外なヒントが落ちていることもあります。書店では全然知らなかったリアルな言葉に出会えます。」(同)

――ほかにポイントを提示したい。まず、書店にいくと、これから注力したい本が把握できる。ベストセラーではないが「店員おすすめ」とか、本のレイアウト(積み方)で「お店の心意気」を感じることができるので効果的だろう。

アゴラでは「出版道場」という著者養成セミナーを開催しているが、ニュース記事を投稿するトレーニングをおこなっている。そこではリアルな読者の反響を確認できる。同じ内容でもタイトルでPVがまったく異なることを参加者は体感できる。

「この商品を買ってもらいたい」「ブログやメルマガでPVを増やしたい」「プレゼンで提案を通したい」。キャッチコピーが上達すれば、様々なメリットに転用することが可能だ。本書は「キャッチコピーの技術」に関心のある人には最適な一冊といえよう。

参考書籍
『キャッチコピーの教科書』(すばる舎)

尾藤克之
コラムニスト

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