豊洲と築地は業態進化を前提に併存させる

上山 信一

市場問題の理解をインタビューで述べました(もちろん個人的見解です)

「豊洲移転と築地再開発は両立する」上山信一・都顧問独占インタビュー|BUSINESS INSIDER

なかなか理解されないのが、市場の業態の進化。川上に進化したら物流センター、川下に行ったらアメ横、錦に進化。豊洲は前者、築地は後者にそれぞれ進化。これは単なる引っ越しでない。

前提は、

1、いまどきの市場は、セリや取引の場というより、物流センターの性格が強い

2、市場にはいろいろなタイプがある。錦は川下型、大阪府の卸売市場は川上型。

3、ITや物流、流通の変化に合わせて市場業態はどんどん進化する。川上に進化したら物流センター、川下に行ったらアメ横、錦に進化。今回の案は、豊洲は前者、築地は後者にそれぞれ進化させるもの。単なる2回の引っ越しでない。

4、場内事業者も進化。また複数の市場に参加したり、自前の倉庫を場外に置いたり融通無碍。

5、市場はスタジアムや図書館みたいにワンセットで閉じた公共施設ではなく、いろいろな形態がある


編集部より:このブログは都政改革本部顧問、上山信一氏(慶應義塾大学総合政策学部教授)のブログ、2017年6月22日の記事を転載させていただきました。転載を快諾いただいた上山氏に感謝いたします。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、上山氏のブログ「見えないものを見よう」をご覧ください。