慶応幼稚舎の「華麗なる食育」は「華麗」じゃない。

2017年06月24日 21:00

慶應幼稚舎の「華麗なる食育」~なんとニューオータニが給食を提供 まったく庶民には「トホホ」な話ですという記事が話題になっています。私も若い頃は、私立の名門と言われる小学校に勤めていて、某日系高級ホテルの給食を毎日提供されていましたのでよくわかりますが、この記事は「事実誤認」だと思います。

一回の給食費はだいたい800円でした。お父さんの昼食代と比べたら、ちょっと割高でしょうか。たしかに「校内でも800円なら外で食べたい!」という教員もいました。では、800円の給食は「華麗」で割高なのでしょうか?

通常、公立小学校の保護者が負担する給食費は300円を超える程度です。安い、かわいそう、と思うのは早合点です。なぜならばこれは食材費だけだからです。調理する方々の人件費は、税金です。つまりここに正規公務員のバカ高い人件費がのっかると、とても800円では済まない話になります。

私立小学校の場合、調理の指導に当たる人は某有名ホテルの方でしょう。けれども実際に調理する方は、パート・アルバイトの方々です。ですから人件費も含めて800円「だけ」で済むのです。

ちなみに東京都は早くから給食を外部委託しているのと、財政的豊かさから、私学に見劣りしない給食を出していると思います(学校にもよりますが)。外部委託していると、委託先は企業ですので、学校側の要望(箸とスプーンを両方揃えてくださいとか)に迅速に答えてもらえますが、公務員の場合なんだかんだ理由を並べて(両方用意するのがめんどくさいとか)要望を拒否することがほとんどです。

ぎゃくにお隣の埼玉県のように、公務員の調理師さんが作っていると、食材費こそ300円そこそこですが、人事ローテーションでたまたま調理員になった(その前は清掃課に勤めてたとかあります)ということもあいまって、実に残念な給食になります。はっきりいって、子どもが気の毒です。

このように、調理員さんが外部委託するかどうかによって、給食の程度の差は雲泥のものとなります。ようは私立が「華麗」なのではなく、外部委託した方が質が劇的に上がるということです。

これは給食の話だからまだいいのですが、実際の授業も外部委託した方がいいんじゃないか、と思うのが、元教員の忌憚ない意見なのです。

中沢 良平(元小学校教諭)

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