超豪華格安赤坂議員宿舎 + 議員会館内保育所の非常識

2017年07月06日 11:30

金子恵美議員の公用車での保育所送迎については、あいかわらず、働くお母さんの子育て支援を考えれば何が悪いと擁護する人が多いが、それは国会議員たる彼女が享受している非常識な特権を知ってのこととは思えない。

女性国会議員や女性キャリア官僚を始めとする高学歴高収入の女性たちが、普通の保育所の何倍もの(ほかの目的に貸し出したりした場合の得べかりし収入も考慮した)コストをかけて、それをほかの女性たちのためのモデルケースといいたいのだろうが、そんなコストを日本中のお母さんがかけたら、国は財政破綻するからあり得ないのだ。単に、贅沢して、庶民のおかあさんたちを助けられる予算を横取りしているだけだ。東京のキャリアウーマンたちの驕りだと思う。Facebookフレンドの慶応出身の女性が「そんなのいいじゃない」とか書いていたが、東京都心のエリートは庶民が見えてない。

待機児童問題など保育所問題については、コストが馬鹿高くほかの方法が模索されるべきケースも保育所で対処しようとして全体のコストを押し上げすぎだと思う。ゼロ歳児保育とか、都心の保育所など無原則に拡大するのは考え物だと私は思う。

赤坂衆議院議員宿舎(Wikipedia)

金子議員の住んでいる赤坂の議員宿舎は、地下鉄溜池駅の近くの高燥な高台にあり、かつて豪華な料亭が並んでいた地区だ。夜の街が好きな議員先生にうってつけの場所だ。

「赤坂衆議院議員宿舎」は2007年3月、総工費おおよそ334億円にて完成。ホテルのような開放感にあふれたエントランス、再上階は全面ガラス張りの共用スペース、部屋は和室1部屋、洋室2部屋の3LDK(82平米)で家具つきにもかかわらず、家賃はなんと激安の月額92,000円だったそうだ。宿舎を取り上げた2015年9月21日放送の「ビートたけしのTVタックル」では、住宅の専門家の見立てを紹介していて、この仕様なら相場53万円~61万円。周辺相場の約6分の1以下の破格で提供されていたわけだ。

その後、やはり批判を浴びた公務員住宅の値上げに伴い、月額約12万円にしたという。私は、会期中使う長期滞在者用ホテルを格安で提供する程度で十分だと思うし、家族で住めるようなものを提供する理由があるかは疑問だ。かつては、家族や秘書だけが住んでいるケースもあって問題にもなった。

そして、議員会館の保育所については、「贅沢だったり安かったり…待機児童問題とは別世界のお上の保育所事情」というコラムに詳しい。

それによると、国会議事堂に隣接した衆議院第二議員会館の地下三階に「キッズスクエア永田町」という保育所がある。

「敷地面積275㎡で天然芝の青々とした園庭154㎡を備え都心の保育所ではありえないくらいの贅沢な施設」
「この広さは普通であれば80~100人規模の保育所で不思議はないが」「定員は34人、もちろん空きはなし」
「都の基準をクリアしている認証保育所になっているため、都からの補助により保育料は3歳児以下は約7万5千円と他の保育所となんら変わりない」「同じ保育料で児童一人当たりの敷地面積は認可基準の2.5倍」

だそうだ。

その利用資格者はというと、国会議員、秘書、そして都民となっているが、一般都民が利用するとなると、議員会館に出入りするには、受付で申告してからになり、事実上国会議員優先の施設らしい。

赤坂の議員宿舎からここまでは徒歩15分くらいだ。タクシーでならワンメーター。金子議員も、政務官なので給与は年俸2500万円くらいのはずだから、ここまで歩いたり、忙しいときにはタクシーに乗ってもなんの問題もない。それを公用車に乗らねば仕事ができないとは何という感覚か(公用車の使用を本人はやめたそうだから、非常識なのは、それを擁護している連中だ)。

また、文科省にも事業所内保育所として「かすみがせき保育室」という認可外の保育所があり、文科省職員優先が原則で、保育料は0~5歳児で約6万円、郊外の目黒区の認可外保育所の11万6千円に比べて半額並の安さ。これは、共済組合の事業の一環として運営されているので、国が無償で土地を貸している。

厚労省には「ふくろう保育室」という認可保育所があり、定員は19人で厚労省職員からの受け入れ上限は14人で現在8人。千代田区民からは上限5人で現在3人を受け入れており、保育料は年収1000万円家庭の3歳児は約2万円で、これは年収500万円家庭の保育料並みの破格の安さといいます。定員に満たないというのは、広報活動は一切行っておらず、人づて口コミに限定しているそうだ。

私は子育てで本当になんとかしてあげたいのは、単価の安いパートくらいしか収入がないお母さんだ。基本的には、子ども手当のようなかたちで、現金を支給し、それで保育所に預けるか、家族や友人に頼むか、ベビーシッターを頼むか(海外ではこれが一般に普及している)、仕事を休職して自分で育てるかは本人の選択に任すのが筋だし、また、多様な方法を円滑に選べるように条件整備をすべきで、保育所という高コストの施設充実に偏った政策には疑問を感じている。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学大学院教授

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