細野さんは、いずれ崖から飛び降りた勇気を讃えられる

応援演説に立つ細野氏(民進党サイトより:編集部)

まあ、本当にはどの程度の高低差があったのか分からないが、細野氏にとっては断崖絶壁から飛び降りるくらいの緊張感があったのだと思う。

よくぞ、この段階で民進党からの離党を宣言したものだ。
よくやった、よく決意した、と申し上げておく。

元代表代行の離党宣言だから大激震が走ってもおかしくないところだが、この段階になっても「政権の受け皿」論を述べて党の結束を促す人が現れてくるから、民進党の方々の認識はずいぶん甘いものである。

私が見ている限り細野氏は民進党の次世代のエースであり、民進党再生の希望の星だった。

そういう大事な人を失ってしまう、ということに危機感を抱いておられない人が今の民進党の大部分を占めているということであれば、民進党の危機は実に深刻だと言わざるを得ない。

民進党の内部の方から見える風景と民進党の外にいる私たちの見ている風景がまったく違うのだろう。

今の民進党のままで展望はあるんでしょうかね、とお聞きしたいところだ。

大した展望がないのであれば、動いたらいい。
走り回ったらいい。

棚から牡丹餅が落ちてくるのを待つ「受け皿」のようなことは、民進党の皆さんは考えない方がいい。

結局は細野氏が民進党解体の引き金を引いた、ということになるのだろう。

細野氏は今は一人ぼっちのようだが、やがては民進党のファーストペンギンの一人、ということになるはずである。

中がグズグズになっているのに頭だけ代えて何とかしようとするより、グズグズになったものは一旦全部取り壊して新しいものを作った方が、手っ取り早く、かついいものを作れるものだ。

民進党の賞味期限も消費期限もずいぶん短かったなあ、ということになるだろうが、これは止むを得ないところだ。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年8月5日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。