中国では骨大で肉少のスペアリブが高級の謎

2017年08月12日 11:00

スペアリブというとアメリカ料理でもご馳走だが、中国人も排骨といって、とくに、無錫の名物だ。

この春に無錫に行ったときにご馳走になったとき、中国人から「中国人は骨大きい方好きね。日本人肉多い方好きね。きょうは日本人用だから肉たくさん着いてるね」といわれて不思議な気はしたが気にとめなかった。

そうしたら、最近、池袋北口の新しいチャイナタウン中国街(中華街とはいわない)でも中国人が好きで集まっているディープな中華料理屋に行ったら、ほとんど骨ばかりの酢スペアリブが出てきてビックリ。

骨にへばりついている部分が美味しいので、骨が多く、肉が少ないのが高級といわれて納得。
たしかに、北京ダックでも皮だけ残して肉は棄ててしまうのが高級料理であることを考えれば同じことだ。

それから、写真を見ても分かるように、スペアリブを食べるときは、料理用のビニールの手袋をつけるのが中国では流行している。これは、日本でも見習いたい。

日本人と中国人の感覚の違いと言えば、中国人は養殖魚のほうを珍重するといわれる。「日本人は海でどんな汚いもの食べてるかわからない天然のサカナを刺身にしてるが、養殖なら安心でしょう」といわれればなるほどそうだ。

あるいは、中国人とは関係ないが、日本人は地鶏と麦酒で育てた松阪牛を珍重し、放牧牛やブロイラーを低く見るが、これは矛盾している。松阪牛が好みならブロイラーのほうが良いはずだ。

料理は常識を棄てて好奇心旺盛になると楽しみが増える。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学大学院教授

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