文在寅政権の経済政策は日本にとって大歓迎だ

八幡 和郎

今年5月、公約に掲げた韓国各地の雇用状況の即時把握のための電子パネルをアピールする文在寅大統領(韓国大統領府サイトより:編集部)

韓国の文在寅政権は、外交はともかく、日本経済にとってこれまでになく好ましい存在だ。日本は韓国の低賃金や低い税率に悩まされてきて、それに対抗するために新自由主義的な経済政策を強いられ、その結果、社会格差の拡大が不可避だった。

そこで、私は福島瑞穂さんあたりに韓国へ行ってもらって、「韓国の低賃金と低税率は日韓人民共同の敵」とでもアジってきてほしいとかねがね提案してきた。

しかし、福島さんが運動したわけではないが、文在寅大統領のおかげで、日本に迷惑な経済政策は終わるようなので、日本国民として皮肉でなく歓迎したいのだ。

私は世界的な富の偏在に強く反対している。ただ、国内経済政策としては、周囲の国で新自由主義的な政策を採られると、対抗上、追随せざるを得ないという考えだ。その意味で、心から、李明博や朴槿恵の金持ちや大企業優遇が是正されるとしたら結構なことなのだ。

また、優秀な外国人については、李明博政権が、元の国籍を放棄しなくても韓国籍を認めることにしたが、こういう馬鹿な政策も放棄されるかもしれない。