活路を拓く離党者:ファーストペンギンの資格

民進党の大串さんと言う方が、民進党からの離党者が相次いでいることに対して苦言を呈しておられたが、すっかり活力を失って迷走し始めた組織の中に埋没していたのでは自分なりの活躍の場が得られない、ということが明らかになった時には、そういう組織のしがらみを断ち切って、自分自身の力で自分なりの活路を切り拓いていく、というのは誰でも考えることである。

まあ、大抵の場合は、考えるだけで、いざ決行する段になると怯んでしまって、考えるだけ、言うだけに終わってしまうものだが、長島氏や細野氏は決然として離党を選んだのだから、やはり勇気があると言っていいだろう。

私は、ファーストペンギンと言われる方々の勇気を讃えたいと思う。

まあ、勇気なのか、ただの蛮勇なのかは分からないが、離党を選んだ人たちにはそれぞれに自分を中から突き動かした理由があるはずである。

単なる気紛れや思い付き、あるいは瞬間的な激情に捉われての軽はずみな離党などとは違った重いものがそこにあるはずである。

2年前から離党のことを考え続けていた、という細野氏の話を聞いて、これは本物だろうと思っている。
自分の仲間に声を掛ければ自分についてくる人がいるかも知れない、ということが分かりながら、まずは自分一人で離党する、離党によってどんなマイナスがあるか分からないが、そのマイナスを全部一人で引き受ける、というのがいい。

ファーストペンギンの資格が十分にある。

そういう意味では、自民党の中でただ一人小池さんの応援に立ち上がった若狭さんも立派なファーストペンギンである。勿論、小池さんもファーストペンギン。

ファーストペンギンの人たちが手を携えれば、相当のことが出来るはずである。

離党しても何もいいことはないからお止めになった方がいいですよ、組織の中にいてこそ改革が実現するのですから、中にいて一緒に変えていきましょうよ、などと甘い言葉を囁く人もいるかも知れないが、いつまでも見切りがつけられないというのはご自分のアンテナが相当錆びついている証拠である。

ダメと思ったら、さっさと見切りをつけて次の行動に移るのが責任ある政治家の本来の姿だろうと思っている。まあ、ファーストペンギンの役割は若狭さんや細野氏に任せて、若い方々は適当な時に後に続くことである。

まだ、4人しか集まっていないようだが、もう一人同志が現れれば国政政党・小池新党が立ち上がる。
大丈夫、時間はまだある、とだけ申し上げておく。先頭に立つのはファーストペンギンの皆さんに任せて、若い方々はファーストペンギンの後に続くだけでいい。

まあ、あまり心配されないことである。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年8月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。