職場の上司が不倫していたらどうするか問題

2017年09月25日 16:30

メルマガの人生相談コーナーにやってきた職場での不倫に関する相談が興味深かった。共有しよう。

Q.上司が不倫をしているのだが・・・

常見先生

以前、先生のブログに職場の不倫について書かれていましたが、私の職場も同じような状態です。70代男性と、50代の3人の子持ちの女性が不倫しているのです。

それだけならどうでもいいのですが、その女性は嫉妬深く、何でも自分が一番でないと、気にくわないタイプで、嘘っぱちばかりついているのです。

残念なことに、私の上司たちは、その女性のいうことを、信じていて、私は、その彼女の嘘で(私が仕事に協力しないという)、夏の給与が下がりました。

また、その女性は、仕事中、殆ど毎日居眠りしています。

上司からは、私はパワハラを受けています。

不倫をばらしたいのですが、証拠の写真がありません。

女性の夫に、不倫を密告したいと思っていますが、勝てる知恵を教えてください。

匿名希望 女性

A.問題を切り分けましょう 勝ちやすいところからいきましょう

勇気のある告発、ありがとうございます。難しい案件ですね。これは不倫問題というよりも、まずは職場の問題ですよね。

いったん不倫を置いておいて、明確に問題なのは・・・。

・女性がウソをついて社員に迷惑をかけている。
・上司がパワハラをしている。
ということが今、そこにある問題であり、比較的立証しやすく、リターンも得やすい案件です。パワハラ問題ですよね。この点においてあなたは明確に被害者です。

これは人事部や、コンプライアンス関係者、相談窓口などか、あるいは外部の専門家(NPOや、弁護士)などに相談すべき件です。ただ、内部の相談先はこの規模の組織だと機能しないこともありますよね・・・。

もっとも、御相談頂いた中では、明確に立証しやすい部分はここなので、ひたすら記録をつけ、動かぬ証拠を蓄積することをオススメします。ICレコーダー、写真、メールのログなどは有効です。「そんなの無理」と思わず。豊田議員のこのハゲ発言の件も、頑張ってICカードで録ったものでしたよね。

その女性が仕事をしないという問題については、これは人事・組織マネジメントの問題であり、彼女の上司の問題です。これが、二人が男女の関係であることによりそうなっているのなら、適切な組織運営がされていないという問題になるのですが、これまた立証しづらいです。もっとも、二人が団体の経費を使いこんでいるなどなら、話は別ですが。

さて、肝心の不倫の問題です。私はこの件は最も問題にしづらいのではないかと見ています。その方の家族への密告をお考えのようですが、実はこれは、労力だけかかって、相手にとって痛くも痒くもない場合があるわけです。

たとえば、パートナーが不倫していることなど、百も承知だったりする可能性もあるわけです。さらには、彼女が事務局長との不倫に走ったのは、夫との関係に何らかの問題がある可能性もあるわけで。より具体的に言うと(あくまで推測ですが)夫も不倫をしていたり、あるいはDV夫だったりし。その他、祖父母、子供など家族の問題がある場合もあり。伝えたところで、二人はもともとするつもりだった離婚に踏み切るだけだったり、「そうでしたか。やっぱりですね」という話で終わる可能性もあるわけですよ。

それこそ、文春砲、新潮砲などが著名人の不倫を暴露したとしても、その人の社会的なイメージ、信用に傷がつくのであって、実は家族はもうすっかり承知だったりするわけですよ。そういう記述、よくありますよね。あくまで報道において、ですけど。

ここで、不倫はなぜ悪か、いやそもそも悪なのかという問題に行き着くわけです。

たしかに、不倫は悪です。民法上は「不貞行為」となり、離婚事由となり得ます。

また、経営者や政治家、その他、責任のある立場の方は、清く正しく美しいことが期待され、叩かれる要因になります。

ただ、ここでは、立場の問題とセクシャリティの問題は分けて考えるべきだという意見もあります。性に関しては様々な志向・嗜好があり。時に、それは志向・嗜好を超えて、その方の心身失調からくるものである可能性もあるからです。

セックス依存症の友人・知人の相談を何度か受けたことがありますが、彼ら彼女たちは性欲が強いとか、いっぱい経験を積みたいとか、遊びたいとかそういうのではなく、単に(というほど単純ではないですが)承認されたいという想いからだったりするようで。

たとえば、配偶者に対して性欲が過剰である場合、これはこれで夫婦関係が破綻したり、受け入れられないがゆえにDVに発展する場合だってあるわけです。これを外部で解決しているという見方もできます。前述したとおりに、その時点では婚姻関係が残っているという意味で「不倫」にはなるものの、実態が破綻している場合もあるわけで。

政治家、芸能人と庶民はまた違うという話にもなりますが、いずれにせよ不倫がこれだけ行われているのは、善悪、好き嫌いを置いておくと、そこには合理性があるのではないかという考え方もできます。

もちろん、その不倫が、業務に影響を与えている、あるいは不倫のために会社のリソースを活用しているのなら、話は別です。特に後者の場合、たとえば、二人の飲食費、宿泊費を会社の経費で落としていたなどしたら大問題でしょう。

もし不倫文脈で刺すなら、奥さんに暴露するよりも、そちらの方が早いです。もちろん、そういう行為があったならという前提ですが。

回りくどくなりましたが、まずは一連のパワハラについて異議申してをする、そのために証拠を蓄積することに力を入れた方が良いと思います。また、組織の内外の然るべき相談相手を考えてみましょう。


編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2017年9月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。

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常見 陽平
千葉商科大学国際教養学部専任講師

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